材木町 鮨 奈可久
六本木・乃木坂・西麻布 | 寿司
- 03-6440-0240
- 東京都港区東麻布1-17-15 THE PARK麻布レジデンス2階
- 赤羽橋駅から182m
18:00〜翌1:00(L.O23:00)
※営業時間が通常と異なる場合がございます。ご来店前に店舗へご確認ください。- 月曜日
- 2人中2人がリピート希望!
六本木・乃木坂・西麻布 | 寿司
18:00〜翌1:00(L.O23:00)
※営業時間が通常と異なる場合がございます。ご来店前に店舗へご確認ください。
握り23貫、巻物2本、太巻3分の1、サービスのお料理6品と食べに食べてお会計は17,600円。 しかもこの日はアルバイトがお休みとのことで迷惑をかけると貸切かつ飲み物はサービスとのこと。 親方のお心遣いに感謝。 こういうお店だからこそ、一生通おうと思う。
玉子焼きまでで一通りだけど、そこから更におかわりやサービスが続く。 おまかせという名の押し付け、お仕着せよりも、こうして自分が食べたいものを好きなだけ食べられる方が遥かに幸せだと思う。 そのためには魚の名前や旬も少しは勉強しないとね、となる。
こちらの系譜で仕事を一つ上げろと言われれば、やはり車海老の黄身酢朧漬けだろう。 もちろん〆物や煮物も旨いが、大親方の仕事を弟子達が受け継いでいるのが素晴らしい。 そんな大親方も引退され、総本家の銀座本店も閉店、今や貴重な系譜となりつつある。
この日はよく食事に行く鮨職人が行きたいというので一緒に訪問。 いつも握りをお願いしても、こちらの親方は間に少しずつ料理をサービスしてくださる。 最初の煮詰め三兄弟なんて今どきの若手予約困難店じゃ出せないだろうな。 やりすぎない江戸前の美学。
玉子焼きとお椀までで一通り。 写真以外にも追加してお会計は2万円以下。 そして20代の若僧相手に「いつもお世話になってます」と御礼品まで渡してくださる優しい親方。 こういうお店に行っていると流行りの店ばかり行くのは○○みたいに思える。
再開発により西麻布から東麻布へと移転。 私が鮨を食べ始めた頃からお世話になっているお店。 今は無き銀座御三家に連なる本流の江戸前仕事が堪能できる。 それでいて近隣の○○みたいに高い店々とは違い、予算は1万円台から。 これからも通い続けたい一軒。
そしてまだお願いしていないのに印籠が出てきたり、最後の巻物で我が儘言ったりしても笑顔で「うちは鮨屋ですから、できることはやります」って親方が格好良すぎる。 何より一番の驚きは写真の20貫にいろいろと頂き一万円以下という勘定、一生通うしかない。
後半に入ったら今度は煮物の盛り合わせも。 名物・蛸の桜煮に子持ち槍烏賊、墨烏賊の下足、やはり煮詰めが濃厚でそこらの若手は太刀打ちできないだろう。 また鰯もサラッとここ美味しいところですって。 勘違いしてる人も多いがやはり客は平等じゃないよね。
いつも通り最初から握りで、とお願いするも「せっかくなのでこれ食べて待っていて下さい」といろいろ出してくださる。 そんな親方と親方の仕事が大好きで通ってしまう。 春を感じる針魚の南蛮漬けに蛍烏賊、白魚に菜の花と始まる夕餉の何と素晴らしいことか。
食材、仕事、大将の対応全てがバランス良く、クオリティの高いお店です。店舗の規模も程よく、使いやすいし居心地良いと思います。 またぜひ行きたい!!
後半戦、お皿が変わるのも師匠譲り、看板の鮨の字も系譜を感じる。 また朧やかんぴょうといったお金にならず目立たない仕事もきっちり受け継がれている。 師匠や先輩達への尊敬や江戸前の系譜への矜持が感じられて、良いなぁこういうの、と訪れる度に思う。
意外と知られていない事だが、鯖を薄く三枚に切りつけて握るのも、海老を黄身酢朧で漬け込むのもこちらの親方の師匠が考案したものだ。 またこちらを筆頭に多くのお弟子さんを輩出している。 だからこそ食べ歩きの際には系譜を意識する意味がある。
師匠のところより僅かに甘めな所で好みが分かれるかもしれないが、食べ疲れしないお鮨。 江戸前の仕事がしっかりと施されながら値段は良心的、そして何より居心地が良い。 こういうお店を知っているか否かが、ただのミーハーか鮨好きかの分水嶺だと思う。