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4月某日、今夜のディナー客は私達を含めて4組7名(含男性1人客!)。静かでゆとりあるディナー環境で安心しました。今回持ち込んだワイン「Valandraud 1994」は既にデカンタされていて器の中で綺麗なルビー色を放っていました。 食前酒を待っているとわざわざ勝又登氏が挨拶に我々のテーブル席までいらっしゃり、今夜のワインに合わせた特別メニューについてのご説明に感謝。今夜のメインは鴨との事で予想通りの食材でしたが、いかなる前哨戦からピークの鴨料理に至るのかが興味津々です。 キールロワイヤルをいただいていると、まず運ばれてきたのが伏せられたカクテルグラスを小皿に見立てて具材を乗せている「突き出し」。それを頬ばってグラスをひっくり返すとそこに野菜スープが注がれるるという一皿目から楽しい演出で美味しさ倍増、面白い始まりです。 メインに至るまではフォアグラや魚介類に野菜の料理が続くので、ここで白のグラスワインとソーテルヌを注文。 前菜は「フォアグラのパヴェ、白ミル貝とレンズ豆と供に」。刻んだ白ミル貝とレンズ豆をコンソメジュレで固めて、その上に絶妙なる焼き加減のハンガリー産フォアグラが乗せられています。この合わせ技の食感が楽しく味わいに張りを感じさせます。後味がサラリとする今夜のソーテルヌとも良く合い、素晴らしいマリアージュ。 次に運ばれてきたのは30センチ以上はある長さの大きなパイに包まれた一品。何の料理なのだろうかと思っていると、それは「ムラサキアスパラの岩塩入りパン包み焼き」。パイ生地の中で蒸されたグリーンアスパラだけをいただく贅沢な料理。アスパラがデカイ、甘い、旨い、食物繊維の歯ごたえが心地良い、そしてそれらを穂先、中央、根本とそれぞれに違った味わいと食感バランスで味わえる野菜料理でした。解体された岩塩入りパイ生地はまかないに料理になるのでしょうか(これを熱々のオニオンコンソメスープに入れてトロトロチーズと一緒に食べてみたい...)。 スープはTVグルメ番組でもお馴染みの「魚介の勝又風ブイヤベース」。オマール海老やムール貝などをまずは直接味わいながらブイヤベースを後追いで口に含むという勝又風スープ作法でいただく事で、口の中でブイヤベースが完成される料理です。この一品も楽しく美味しい。 さて、ここで今夜のディナー立役者「ヴァランドロー94年」をグラスに注いでもらうことに。するとすぐに芳醇なるワインの魅惑的な香りに我ながらまず驚き。そして大切に一口含みころがしてみるとまだまだ若さを感じさせる程の新鮮さが残っている状態です。まだこの先5年や10年寝かせておいても美味しく飲めそうなワイン。メートルドテル氏にも味見して頂くと同じ感想を語っていただきました。実によい味のバランスと保存状態だってので、入手や保存の苦労を思い出したこともありかなり感激しました。 今夜のメイン肉料理の前に、「ジャスミンティーのグランテ」で口をサッパリとさせた後、いよいよワインに合わせたメインの鴨肉料理が運ばれて来ました。「鴨の詰め物入りロースト ビンテージマデラのソースで」。鴨肉に加え、隠し味として少しの牛肉(ワザアリ!)を一緒にローストし、これに今夜のヴィンテージワインに負けぬようにとソースには30年物(!!)のマデラ酒を使用したとの説明をメートル氏から受け、こだわりをもって勝負してきているシェフの心意気をありがたく感じ入りました。 この一切れを頬ばると、ジューシーなる鴨肉の美味しさに加えてまろやかさを演出しているのが牛肉脂の味らしく、噛みしめる程に混ざり合い美味しくなってゆきます。そしてこのマデラ酒ソースは、さすがにこれほどまでに味わい深くしかも上品に仕上がっているこの様なソースには出会った事は無く、この一品の完成度はかなり高い。ヴィンテージマデラ酒がここまでまろやかで奥深い料理用ソースの味を演出してくれるとは、味わうまでは想像もつきませんでした。料理酒として扱うのも繊細さが必要なヴィンテージ酒をここまで見事にコントロールされるとは、さすがは勝又氏の卓越した技量に感謝感激です! 本来小食の私は美味しさの後押しでここまで何とか奇跡的に完食しながらも、さすがにフロマージュはあきらめて余力はガトーに残したつもりが、予想以上の美味しいガトー波状攻撃に嬉しい悲鳴。あれもこれもどれでも?な勢いで次々と運ばれるガトー各種でテーブルが数分で埋まってしまいました...。エスプレッソをダブルでいただきながら時間をかけても、もう満腹中枢飽和状態。最後にいただいた小さなマカロンは、私にとってはこれまでで最高に美味しいマカロンでした。最後は食べきれなかったその他のプチガトー各種は、就寝前の読書用おやつとして部屋に運んでくれました。 久しぶりとはいえ過去に何度も足を運んできた「オーベルジュ・オー・ミラドー」ですが、最後までこれまでで最高の意気込みが感じられる一皿入魂の料理の数々が続き、ハッピーエンドの推理サスペンス小説でも読んでいるようにも似た感覚で、ただただ驚かせられながら美味しく楽しくいただけました。今回このディナーに関わって頂いた皆様には大感謝です。
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オーベルジュ オー・ミラドー 小田原・箱根・湯河原・真鶴(強羅)/ フランス料理[ 平均:
4.8pt ]
4月某日、今夜のディナー客は私達を含めて4組7名(含男性1人客!)。静かでゆとりあるディナー環境で安心しました。今回持ち込んだワイン「Valandraud 1994」は既にデカンタされていて器の中で綺麗なルビー色を放っていました。
食前酒を待っているとわざわざ勝又登氏が挨拶に我々のテーブル席までいらっしゃり、今夜のワインに合わせた特別メニューについてのご説明に感謝。今夜のメインは鴨との事で予想通りの食材でしたが、いかなる前哨戦からピークの鴨料理に至るのかが興味津々です。
キールロワイヤルをいただいていると、まず運ばれてきたのが伏せられたカクテルグラスを小皿に見立てて具材を乗せている「突き出し」。それを頬ばってグラスをひっくり返すとそこに野菜スープが注がれるるという一皿目から楽しい演出で美味しさ倍増、面白い始まりです。
メインに至るまではフォアグラや魚介類に野菜の料理が続くので、ここで白のグラスワインとソーテルヌを注文。
前菜は「フォアグラのパヴェ、白ミル貝とレンズ豆と供に」。刻んだ白ミル貝とレンズ豆をコンソメジュレで固めて、その上に絶妙なる焼き加減のハンガリー産フォアグラが乗せられています。この合わせ技の食感が楽しく味わいに張りを感じさせます。後味がサラリとする今夜のソーテルヌとも良く合い、素晴らしいマリアージュ。
次に運ばれてきたのは30センチ以上はある長さの大きなパイに包まれた一品。何の料理なのだろうかと思っていると、それは「ムラサキアスパラの岩塩入りパン包み焼き」。パイ生地の中で蒸されたグリーンアスパラだけをいただく贅沢な料理。アスパラがデカイ、甘い、旨い、食物繊維の歯ごたえが心地良い、そしてそれらを穂先、中央、根本とそれぞれに違った味わいと食感バランスで味わえる野菜料理でした。解体された岩塩入りパイ生地はまかないに料理になるのでしょうか(これを熱々のオニオンコンソメスープに入れてトロトロチーズと一緒に食べてみたい...)。
スープはTVグルメ番組でもお馴染みの「魚介の勝又風ブイヤベース」。オマール海老やムール貝などをまずは直接味わいながらブイヤベースを後追いで口に含むという勝又風スープ作法でいただく事で、口の中でブイヤベースが完成される料理です。この一品も楽しく美味しい。
さて、ここで今夜のディナー立役者「ヴァランドロー94年」をグラスに注いでもらうことに。するとすぐに芳醇なるワインの魅惑的な香りに我ながらまず驚き。そして大切に一口含みころがしてみるとまだまだ若さを感じさせる程の新鮮さが残っている状態です。まだこの先5年や10年寝かせておいても美味しく飲めそうなワイン。メートルドテル氏にも味見して頂くと同じ感想を語っていただきました。実によい味のバランスと保存状態だってので、入手や保存の苦労を思い出したこともありかなり感激しました。
今夜のメイン肉料理の前に、「ジャスミンティーのグランテ」で口をサッパリとさせた後、いよいよワインに合わせたメインの鴨肉料理が運ばれて来ました。「鴨の詰め物入りロースト ビンテージマデラのソースで」。鴨肉に加え、隠し味として少しの牛肉(ワザアリ!)を一緒にローストし、これに今夜のヴィンテージワインに負けぬようにとソースには30年物(!!)のマデラ酒を使用したとの説明をメートル氏から受け、こだわりをもって勝負してきているシェフの心意気をありがたく感じ入りました。
この一切れを頬ばると、ジューシーなる鴨肉の美味しさに加えてまろやかさを演出しているのが牛肉脂の味らしく、噛みしめる程に混ざり合い美味しくなってゆきます。そしてこのマデラ酒ソースは、さすがにこれほどまでに味わい深くしかも上品に仕上がっているこの様なソースには出会った事は無く、この一品の完成度はかなり高い。ヴィンテージマデラ酒がここまでまろやかで奥深い料理用ソースの味を演出してくれるとは、味わうまでは想像もつきませんでした。料理酒として扱うのも繊細さが必要なヴィンテージ酒をここまで見事にコントロールされるとは、さすがは勝又氏の卓越した技量に感謝感激です!
本来小食の私は美味しさの後押しでここまで何とか奇跡的に完食しながらも、さすがにフロマージュはあきらめて余力はガトーに残したつもりが、予想以上の美味しいガトー波状攻撃に嬉しい悲鳴。あれもこれもどれでも?な勢いで次々と運ばれるガトー各種でテーブルが数分で埋まってしまいました...。エスプレッソをダブルでいただきながら時間をかけても、もう満腹中枢飽和状態。最後にいただいた小さなマカロンは、私にとってはこれまでで最高に美味しいマカロンでした。最後は食べきれなかったその他のプチガトー各種は、就寝前の読書用おやつとして部屋に運んでくれました。
久しぶりとはいえ過去に何度も足を運んできた「オーベルジュ・オー・ミラドー」ですが、最後までこれまでで最高の意気込みが感じられる一皿入魂の料理の数々が続き、ハッピーエンドの推理サスペンス小説でも読んでいるようにも似た感覚で、ただただ驚かせられながら美味しく楽しくいただけました。今回このディナーに関わって頂いた皆様には大感謝です。
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