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646件中 1-10件表示

煮こみやなりた 新宿(代々木)/ 欧風料理[ 平均:評価:3.7pt3.7pt ]

2008/08/26 総合4pt4pt
煮こみやなりたの写真 煮こみやなりたの写真 煮こみやなりたの写真

「ねぇねぇ。GW明けの水曜日、空いてる?」
晩春のある夜、いきなりの友人からの電話。
「空いてますが、どこに行くの〜?」
煮込みやなりたの予約が取れたの。19:30から私の名前で3名で予約したから
それじゃ、よろしくね」
「は〜い、了解〜」
相変わらず、用件のみの電話である。
「そうそう、基本的には、ボトル半分以上飲めるのが条件のお店だから、そこんとこもよろしく
じゃあね〜」
…ボトル半分以上飲める事が条件のお店?…
煮込みやという名前だが、モツ煮込みのお店ではないのだろうか?
それとも、意外にビーフシチューが名物の居酒屋さんなのかしら?
そんな風に勝手な想像を膨らませながら、予定を入れる。
恥ずかしい事に、まだ私はこのお店が名前とメニューがまるで一致しない
お店である事は、まだ知らなかったのである。

さて、のんびりと過ごしたG.Wも瞬く間に終わり、
巷の日常が繰り返される頃に
いよいよその日が近づいてきた。
〜そう言えば、お店に直接集合だったから、場所をチェックせねば…〜
思い出した様に、こちらで店名を入れて検索してみると…
おお、しっかりと登録はされていた。
が、しかし!
驚いた事に、livedoorグルメに口コミがないのである。
登録情報を見てみると、ワイン居酒屋とあるが、他の情報は得られない。
これは…
ますます興味津々の私、早速ググって調べてみる事に。
出てきた出てきた、“煮込みやなりた”♪
何と、この様な単純な名前であるにも関わらず、
このお店が、ワインを楽しむためにそれに合ったお料理を出すビストロである事が判明!
“なりたりあん”なるコアなファンまでいて、なかなか予約の取れない人気のビストロ…
(正確には、ワイン居酒屋と言うべきであろうか…)
さらに検索すると、ほとんどがブログ。
素晴らしいポーションの画像やお勧めのメニューも書かれている。
記事も、そのコストパフォーマンスの良さを絶賛しているものばかりである。
とにかく、アポイントと予約を入れるだけでも本当に大変な様だ。
う〜む、恐るべし「煮込みやなりた」
「これは何をおいても伺わなくてはっ!」
画像で拝見した、素晴らしい盛りの
「砂肝のコンフィと生ハムの乗ったサラダ」
に釘付けになりながら、すっかりこの未訪のお店に心捉われてしまうのである。

さて、いよいよ当日となった。
連休後の怠惰な、それでいて慌しい激務の合間を縫って、
これから「恋人」にでも“逢い”に行く様なそわそわした気持ちで
代々木駅へ…
改札を出て、新宿タカシマヤ方面に進み、踏切を渡って一歩路地を入ると、
表通りとは空気の異なる様な、
ちょっと怪しく、それでいて昔懐かしい飲み屋街の様な一角がある。
独特の雰囲気があり、駅に向かう近道なのか、ビジネスマン風の人の往来がかなりある。
そのすく傍らに、摩天楼の様な某携帯会社のビルが聳えていて、そのアンバランスな風景が印象的だ。
初夏の日中の汗ばむ様な陽気と変わり、宵の口の夜風がひんやりと心地よい。
群青から濃紺、そうして漆黒へ…この時期の夜の空の色はあっという間に変貌している。
路地を曲がるとすぐに判る
の言葉通り、白字に赤のサッポロビールのマークの看板があり、
黒字で“煮込みや なりた”の文字が…
ビニールのテントで仕切られた所には、最大で8名で一杯といったテーブル席があり
後は、L字のカウンターが10席、厨房をぐるりと囲む様に配されている。
奥には2人掛けのテーブルが一席、それに並んで座るカップルシートが1席の
細長くも狭い店内である。
でも、お客様で一杯のご様子。
予約した友人の名前を伝えながら席に通される。
カウンターの一番右隅である。
目の前には、なぜか焼かれた鴨の胸肉が、山盛りになっている。
厨房には、白いコックコートを着たシェフがいて
ホールは独特の風貌の、それでいてとても渋い声の男性…
この2人で切り盛りされている。

単に居酒屋を改装しただけなのかしら?
程度に思っていたのだが、ちゃんと洋風に改装されていて、良い雰囲気である。

「こんばんは、お早いお付きですねェ〜」
等々、当たり障りのない挨拶を交わしつつ、他の同席者を待ちながら
小さな黒板に書かれたメニューを拝見。
「キャベツのクミン風味」の300円に始まり、
「トリッパのトマト煮込み」800円、「砂肝のコンフィと生ハムのサラダ」1000円…と、
前菜系の殆んどのメニューが1000円前後
メインのお料理も、
「鴨のコンフィの詰め物」1500円、「鮭のパートカタフィ包み」が1500円
名物の「仔羊のメンチカツラタトゥイユ添え」1500円、
一番高い「牛ステーキのフライドポテト添え」が1800円…
どれも2000円を超えない魅力的な内容。
周辺の方々のお皿のボリュームも素晴らしいポーション
〜これは…〜
すっかり期待に心が震える。

取り敢えず、キャベツのクミン風味をつまみながら、もう一人が到着するのを待つ。
カウンターから窺い知れる厨房では、色々なお料理が相当なボリュームで盛られていく。
こうして、カウンター内から厨房が見れるのも、とても楽しくて嬉しい。
キャベツのクミン風味は、浅漬けキャベツにクミンを加えてマリネしたものであるが、
キャベツの食感が良く残り過ぎていて、これは好き好きといった感じである。

そんな風にして待っていると、本日の首謀者…誘ってくれた友人が到着…
挨拶もそこそこに、まずは泡(スパークリングワイン)で乾杯。
乾いた夜風の中で、程程に冷えた泡は格別なものがある。
早速、3人でメニューを見ながらあれこれと今日の献立を考える。
結構ボリュームがある事を想定して、前菜1、お魚1、お肉1…足りなければ追加…と
まずはこれだけ決めて、そこから選定に。
それぞれの意見は様々だったが、
やはりここは「砂肝のコンフィと生ハムのサラダ」は欠かせない。
これに、お魚は
「鮭のパートカダィフ包みゴルゴンゾーラソース」
お肉は、先ほど目の前に積み上げられていた鴨が気になったので、厨房のシェフにご質問。
〜この鴨はどうなるんですか?〜
〜そのままではつまらないですからねぇ、詰め物して網で包んで蒸し煮か焼くか〜
「鴨のコンフィの詰め物」
想像するだけでも美味しそうなので、こちらをお願いする事に。
もっと色々頼みたかったのだが、そのあたりは胃袋とご相談という事にして
後はゆっくりお料理が来るのを待ちながら、飲んで待つ事に。
紙ナプキンに、ナイフとフォーク、それに取り皿と一緒にパンが運ばれてくる。
このパンは追加は課金(300円)されるので、急がず焦らず頂かなければならない
お料理は自分達で取り分けというスタイルで、隣の席との間隔はそれほどないのだが、
逆にそんな感じなので、こちらも気取らずに楽しく頂けるのが嬉しい。
それにしても、狭い店内…人気店らしく、ほぼ満席で、本当に良い意味で賑わっている。
お行儀悪いのだが、周囲の盛り上がりについ視線が言ってしまう。
外を通り掛かる人が気になって覗いているのだが、丁重にお断りしている。
やはり予約は必須、それでも2巡目辺りで空いた席を狙うのも手かも知れない。

勢いよく、最初の泡のボトルが半分以下になった頃、
「砂肝のコンフィと生ハムのサラダ」
が、運ばれてくる。
画像通り、と云うよりもそれ以上の素晴らしいボリューム!!!
温かな砂肝に、トマト、レタス、クレソン、ルッコラ等の葉野菜を中心とした山盛りのサラダ。
3人で取り分けてもたっぷりの量。充分過ぎるボリューム。
砂肝は柔らかく、サラダも程良いドレッシング具合が良い感じで、
オリーヴオイルにウォルナッツオイルの風味が加わってとても美味しい。
トマトもしっかりと甘くて、これだけでも幸せな気持ちに…
そうして、次のお料理まで泡を飲んで楽しむ。
こうなるとエンジン全開になり、次の白を注文。
こちらのワインは、価格をきちんと説明してくれるのが嬉しい。
おなじみのものから、珍しいものまで、3000円代から用意されているので
心配なく次のボトルをお願いする事が出来る。
〜さすが、飲み屋…である〜
既に、次の「鮭のパートカダイフ包みゴルゴンゾーラソース」の前にボトルが空になったので
ついついまた白をオーダーしてしまう…
さて、鮭だが、本当にパリパリとしたカダイフ生地と、ボリュームのある肉厚の鮭に
ゴルゴンゾーラソースがぴったりと合っていて美味しかった。
実は、いわゆるゴルゴンゾーラは苦手なの方なのだが、
こちらのソースはとても優しく穏やかな味でとても嬉しかった。

さて、これだけ食べておきながらも
〜まだ、食べられそう〜

と、いう事になり、さらに
「仔羊のロースト」
まで頼んでしまう私達…
そうして、勿論お肉となれば、赤ワインをまたまたボトルで注文…

メインも、飾りというものは皆無で、がーんと大きいポーションで登場。

…鴨も羊も素敵なボリュームで大変美味だった事は申し上げる必要もないでしょう…

この日、結局は1人ボトル1本
“お1人様、ボトル半分以上は召し上がって頂く”
この条件はしっかりと満たし、
さらにお料理もしっかり頂いて、一人当たり約6000円程度でございました…

胃袋は満足、お財布に優しいお店でございました。

メニューはその時々で色々と替えているのですが、魚は少なく、お肉が主体といった感じで
お肉好きの方にはとても喜ばれる内容。

カウンターがメインとは言え、20席を厨房1名、ホール1名でやっているので
申し分ないサービス…とは言えない。
また、どうしても狭い、騒がしいのが苦手という方にもお勧めできない。
でも、その辺りは、お店の持つ雰囲気や人柄で十分に補えてしまう事もあるのだと思う。

さて、すっかり気に入った一行は、さっさと次の予約に走る。
このお店、来店時に次の予約を入れてしまわなければならない気持ちに駆り立てるものがある。
それは、美味しいものを美味しく食べるだけでなく、
そのお店の持つ何かの魔法の様なものが加味されているに違いないのである。

驚く事に、次の予約は1ヶ月先でしか取れないとの事…
〜恐るべし、煮込みやなりた〜

勿論、それでもしっかり予約をした事は云うまでもない。

〜ご馳走様でした〜
〜ああ、幸せ♪〜

すっかり満足し、お店の方に見送られて外に出ると
ひんやりと初夏の夜風が心地よく、ほろ酔いの身体を通り抜けていく。
ここが都心えある事をうっかり忘れそうな薄暗い路地を抜けると
新宿の高層ビルや華やかなネオンが空を照らしていた。
ふっと、現実に帰る様な気持ちになる。
振り返った路地は、やはりどこか懐かしさを秘めてゆっくりとそこに佇んでいた。


…しかし、その後、この行っては予約の連鎖は続き、
月毎にメンバーを入れ替えては、ここで弾ける事になろうとは、
まだこの時は予想だにしなかったのである…


そんな魔法に掛ってしまった者を、巷では“なりたりあん”と呼ぶ…
らしい。

料理
4pt4pt
サービス
3pt3pt
雰囲気
4pt4pt
CP:コストパフォーマンス
5pt5pt
金額

夜 5,000~10,000円

目的
友人・同僚と 友人・同僚と
  • 得票数:5点
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みすゞ飴本舗・飯島商店 上田・小諸・別所温泉(上田)/ 和菓子[ 平均:評価:4.0pt4.0pt ]

2008/07/15 総合5pt5pt
みすゞ飴本舗・飯島商店の写真 みすゞ飴本舗・飯島商店の写真

みすゞ飴…セロファンに包まったゼリーのお菓子…
ぶどう、すもも、杏、りんご、梅に三宝柑…
ほんのり甘酸っぱい果実の味わいと、表面を乾燥させた寒天の独特の食感…
誰もが子供のころに頂いた事のある、ちょっと懐かしい味わいのお菓子。
明治時代から、今日に受け継がれている、銘菓の一つです。

長野新幹線の上田駅から徒歩3分程度のところに、このみすゞ飴で有名な「飯島商店」があります。
石作りの趣のある建物は、明治から大正初期の建築物を改装したシックな作り。
登録有形文化財にも登録されている、素敵な佇まいです。
店内に入ると、どこかの古いホテルのロビーの様に落ち着いた雰囲気。
板張りの床や階段、年代を感じさせる振り子の柱時計や机、レースの掛かった椅子等の調度家具が配置されていて、
まるで博物館のような静謐な空気が流れています。
ポルトガル製のアンティークなシャンデリアの柔らかい光が何とも言えない光と影を投げかけています。

信州の高原で採れた旬の果物を中心に、みすゞ飴
こちらでは、良く見かけるセロファン包装のものと、和紙で包装されたものの2種類があります。
伺うと、和紙の方はやや薄めに作られていて、少しだけ食感も違うのだとか…
どれも、きらきらと美しく、大きな器に試食用に盛られていて、好きなだけ頂けます。
りんご、桃、杏、ぶどう、梅、三宝柑…6種類の信州を代表する果実と、糸寒天を使って仕上げられた
ややハードなゼリー。
派手さはないのですが、
そんな中で目についたのは、一口サイズに切って器に入った「みすゞ阿られ」
6種類のみすず飴が、さいの目にカットされて、八角形のプラスティック容器に入っています。
見た目も可愛らしく美しく、“阿られ”なる名前に反して、ちょっと上品な感じのお菓子です。
最近では、ちょっとした高級洋菓子店で販売されている、フリュイ・ド・コンフィの和風版とでも申しましょうか…
それでも、みすゞ飴同様、どこか懐かしく優しい味わいを伝えてくれます。
この他、こちらでは、やはり信州の果実を使った、無添加の四季のジャムやゼリー菓子等も販売しております。
ジャムは、紅玉りんごや紅すもも、白桃、コンコードの葡萄等…まさに信州の果実をふんだんに使った
ものばかり。
完熟のイチゴや、かりん(マルメロ)、ルバーヴ、金柑のコンポ―ト…等、
その季節にしか出会えない果実もあり、どれも580gのビン詰めで700〜900円位のお手頃な価格で、
お土産にも自宅使いにもぴったりです。

こちらも、購入前に試食をさせてくださいますので、好きな味わいを確かめて頂く事が出来ます。
色々あって迷ったのですが、紅すもものジャムのやや酸味の効いた味わいと、上品な色合いに惹かれ、
こちらを購入致しました。
そのまま頂くだけでなく、こちらをヨーグルトのムースやチーズケーキに合わせても美味しそうです。
余談ですが、このジャムを使ったジュースも、店内で自由に頂く事が出来ます。

もう一つは、ほっそりとした化粧箱にはいったゼリーの
「みすゞふるうつ」
桃やぶどう、梅等のゼリーがスティック状になっていて、丁度羊羹の様に切り分けて頂けます。
桃とぶどうを購入致しましたが、羊羹とゼリーの中間位の、つややかで半透明の美しく上品な甘さのお菓子で、
口にすると果肉の食感と果物の香りが伝わります。
弾力のある口当たりは、水羊羹ともゼリー共異なる、不思議な食感でございます。
ひんやりと冷やして頂くのに丁度良いお菓子で、これからのお気に入りの一つになりそうです。
こちらのお店だけで販売している生のゼリーや杏かん等の手作りの甘味も販売しておりますが、
お日持ちはしないので、お持ち帰りのみでの販売との事。
持ち帰りが出来なかったのが、心残りでございました。
静謐とした店内には、観光客の方が止めどなく訪れ、店員の方が穏やかに接客されているのが
印象的でございました。

帰りしな、丁重にお見送りされながら店を後にすると、
傾いた夕日を受けて石造りの建物の向こうに、澄んだ夕暮れの空の下に連なる山々が見え、
ふと、こんな句が脳裏をよぎりました。

〜みすずかる信濃のはての群山の嶺吹き渡るみなつきの風〜
会津八一(あいづ・やいち)1881〜1956
山中高歌10首・第1首

料理
4pt4pt
サービス
5pt5pt
雰囲気
5pt5pt
CP:コストパフォーマンス
5pt5pt
おすすめメニュー
  • みすゞふるうつ詰め合わせ(1500円)
  • 得票数:4点
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ベッカーズ ディライト 六本木、麻布、広尾(乃木坂)/ パン[ 平均:評価:4.0pt4.0pt ]

2008/05/16 総合0pt0pt
ベッカーズ ディライトの写真 ベッカーズ ディライトの写真


赤坂小学校の近く、通りから少し入った路地にある
小さなパン屋さん。
ショーケースの中には、150円位〜280円位の手作り感の溢れる
ドイツ風のパンが十数点並び、クッキーやケーキも数点あります。
チョコレートやレーズンの入ったスコーンもあって、
お茶の時間にも最適です。
どれも手作り感のある、それでも綺麗な仕上がり。
バゲット風のサンドウィッチや、ランチにはスープとのセットも
販売しております。
奥には、明るいオレンジ色の清潔な厨房が見えて、
メガネのご主人がせっせとパンを焼いています。
粉の香りが、そうして作り手の見えるパンは、勿論美味しいですが
それ以上に、どこか懐かしく、ホッとする心和む味わいです。


心がささくれ立った時、
ふらりとベッカーズディライトのパンを買いに行く。
赤坂から乃木坂に続く大通りから、一歩入った路地に面した、
小さな小さなパン屋さん。
まだ若いご夫婦二人で切り盛りされているお店。
プレッツェルをイラストにした、小さな看板が目印。
小さなガラスのドアの向こうに一歩入ると
優しいパンの匂いがして、ホッとした気持ちになる。
ショーケースには、それでも沢山のパンが並んでいる。
ゼンメルやミッシュブロートを始めとするドイツ風のパンが主流。
バゲット風のパン、三日月型のパン、ケシの実や向日葵の種や大麦を乗せたものや
じゃが芋の粉を使ったもっちりとした風合いのパンもあって
どのパンも素朴だけれど、綺麗な仕上りで、美味しそうな表情をしている。
ライ麦を使った地黒でちょっと酸味のあるパンよりも、
日本人の嗜好に合ったパンの様に思える。
木目調の柔らかな売り場には、涼やかな声の女性が応対してくれて
それぞれのパンに付いて質問すると、にこやかに、丁寧に説明してくれる。
こうして、パンを選んでいるだけで、心のささくれが少し解けて行く様な気持になる。
あれこれ質問したにも関わらず、
今日も、大好きなオリーブの入ったおにぎりの様な形のパン、
チーズがたっぷり入ったフロマージュ、それにドライいちじくの入ったパンを購入した。
どのパンも、適度な塩味で優しく、柔らかいけれど香ばしい皮。
噛み締めると豊かな味わいが口いっぱいに広がる。
優しく、穏やかで、口に含む度に素直な気持ちになれる感じだ。


奥には、明るいオレンジ色の壁とステンレスの清潔な厨房が見え、
Tシャツ姿にバンダナにエプロンの眼鏡を掛けたご主人が、せっせとパンを
窯に入れている姿が見える。
作り手が見えるパンは、どこか嬉しい。

白に小さく店名が入った紙袋に入ったそのパンを手に、店を後にすると、
もう、ささくれた心はすっかりと絆され
店からの帰り道…
そっとその包みを両手に包んで嗅いでみると
柔らかな粉の、そうして優しいパンの小麦色の匂いがした。
懐かしい日向の匂い。
愛らしいそのパン達は、袋の中で揺れ合って微かな音を立てて歌っている様だった。


料理
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サービス
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雰囲気
0pt0pt
CP:コストパフォーマンス
0pt0pt
金額

昼 1,000円以下

  • 得票数:4点
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みんみん(珉珉) 原宿、青山(青山一丁目)/ 台湾料理[ 平均:評価:4.2pt4.2pt ]

2008/04/01 総合4pt4pt
みんみん(珉珉)の写真

非常に日常的に頂ける、中華料理のお店でございます。
台湾料理とありますが、どちらかというと日本的なイメージ。
全体的に大振り、価格は中の上ですが、チャーハンにわんこラーメンに
餃子…と、頂いてしまうと、これが大変な事になる事必至。
餃子は、大振りで、マダムのおすすめで、お酢に胡椒にラー油で頂いております。これが結構癖になるお味でございます。
厨房はお昼時はさながら戦場の様でございます。
壁に書かれたお品書きも床もどこか油っぽく、いかにも町の中華屋さんらしい感じで、間違っても小洒落た雰囲気のお店ではございませんが、
マダム、息子さんと、これからもこの街の"名物"として、
続いていくのでしょう。
すっかり町に溶け込んだ、家庭的なお店でございます。

~がっつり中華食べたいねぇ~
~そんじゃ、に行きましょう~
そんな感じで連れて行かれてから、昼となく夜となく
何回伺ったでしょう?
赤坂通りから青山一丁目に抜ける路地の、更に一つ路地に入った所に
そのお店はございました。
モダンな打ちっぱなしのコンクリートの建物のお店。
皆様のコメントにあります通り、大きな亀さんがお出迎えです。
入口から入ると、頭高くお団子をまとめたマダムが
~何人?~
と、お出迎えくださいます。

暦は春と言いつつも、まだ夜は冷え込むある日。
この日は、珍しく夜の訪問でございました。
お店は夜にも関わらず、会社関係の方等で賑わっておりました。
~3名~
と、告げると、お座敷?に通されました。
赤いせんべいお座布団がご愛敬。
~どうしようかなぁ~
と、ちょっとメニューを見ながら、迷った振りをしながらも、
やはりに来たら、餃子は必須メニュー。
ご飯とわんこラーメン(いわゆる半ラーメン)が炒飯にするか…
少しだけ迷った挙句、結局炒飯に収まりました。
ポットに入っているお茶とザーサイを頂きながら、ぼんやりと待ちます。
ガラスのコップに熱いお茶…
最初はびっくりした物の、今ではすっかり慣れました。
厨房では相変わらず、鍋を振る音が響いております。

待つ事暫し…
こんがりとした餃子と、器に山盛りの炒飯のご登場!
この山盛り加減が堪りません。

さあ、早速頂きましょう~♪
小皿に、まずお酢を注ぎ入れ、これに胡椒をたっぷり加えます。
そうして、ラー油をお好みで少々…
以前、マダムに
~うちの餃子は、胡椒で食べると美味しいのよ~
と、指南されて以来、こちらの餃子はこの方法で頂いております。
これが、非常に美味しい。
胡椒好きな私にとっては、本当に堪らないお味でございます。

~パクッ~
・・・・じゅわわわわわゎゎゎゎ~ん・・・・
~ホホホホホ~

アツアツの肉汁と、胡椒とお酢が口の中でほわーんと広がります。
この餃子自体が、特別に“美味しい”なものだとは思いませんが、
とても懐かしくしっかりしたお味の中身はやはり普通に頂くには
とても嬉しいお味なのでございます。

炒飯は、具は少なめでボリューム重視。
食べ続けていると、やや単調で、後半味付けの濃さが少し気になりますが、
それでも餃子と頂くと、これが良く合うのでございます。
一気呵成に頂いてしまいました。

~べふ~ッ~

完食した後は、本当にこんな言葉がよく似合います。
今日もしっかり頂きました。

帰りしなに、
~今日はお汁粉あるのよ~
と、マダムから紙コップのお汁粉の差し入れがございました。
これを頂きながらお店を後にするのも、ちょっと嬉しい気分でございます。

帰りは、入口とは異なる出口(ここの前には、なぜか駄菓子が一杯…貰っていいそうですが、一度も頂いた事がございません)から退却します。
~はい、有難ね。また宜しく…~

外はまだ冬の名残りの冷たい夜風が吹いております。
紙コップのお汁粉の温かさが掌から、そうして心にちょっと嬉しい気持ちになります。
それでも、どこからか春を告げる沈丁花の香りが、その風に乗って
漂って参ります。
カップのお汁粉の湯気にどこか心和ませられる…
そんな「」での晩ご飯でございました。

料理
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サービス
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雰囲気
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CP:コストパフォーマンス
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  • 得票数:6点
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minobi(味の日) 三田、浜松町-品川(三田(東京))/ フランス料理[ 平均:評価:4.2pt4.2pt ]

2008/01/05 総合5pt5pt

minobi・・・7月にそれまでの和風のお店から、本格的ビストロに業態変更致しました。
三田の商店街から、少し離れたビルの一階にある、こじんまりとした佇まいのお店。
20名入ったら一杯といった感じで、それほど広くは有りませんが、
ビストロらしくリーズナブルではありますが、本格的なお料理と
ビストロらしからぬ上質のサーヴィスを受けられる、
そんな気取らずにフレンチが頂ける、また再訪したくなる様なお店でございます。

ある秋の夜、友人のお祝いにお誘いを受けました。
お店は、minobi・・・以前から伺いたかったお店ですが、距離的に少し遠いのが難で、なかなか訪問出来なかったお店でございますので、とても楽しみに
伺わせて頂きました。

お店は、田町の商店街を少し外れた所にあり、周辺はオフィスと数軒の店舗が混在している通りに面しております。
遠くから見ると、見落としてしまいそうな入り口です。
店内は、派手な飾りが一切無く、シンプルで落ち着きがあります。
それでいて、どこか温かみを感じさせてくれます。
10名程度のL字型のカウンターが厨房を囲み、奥には8席程度のテーブル席がございます。
決して広くはないのですが、カウンターからは厨房との距離がなく、
シェフが調理している様をしっかり拝見出来る所等、お料理好きには堪らない魅力といえましょう。

この日は、人数も多かったので、予めお任せメニューでございました。
メンバーが揃ったところで、まずはシャンパーニュで乾杯。
それを合図に早速、お料理が始まります。

まずは、アミューズ
・温かい玉ねぎのタルト
所謂、玉ねぎのキッシュといった感じですが、
玉ねぎの甘味とほど良い塩加減で、シャンパーニュが進んでしまうお味でございます。

続いて、前菜
お任せにも関わらず、5品の中から2種類選べるという心配り。
何と嬉しい計らいでございましょう。

サーモンのミキュイと生ハムのサラダ仕立て、秋刀魚のグリエ、帆立とお野菜のテリーヌ等、どれも魅力的Tで、選ぶのに大変苦労致しましたが、
迷いに迷った挙句、
雲丹と海の幸のジュレ
と、
兎とフォアグラのテリーヌ
この2種類を選ばせて頂きました。

・雲丹と海の幸のジュレ
キラキラと美しい透明なジュレは、トマトから作ったジュレ。
上品で酸味のあるジュレと雲丹や帆立やイカ等の甘味が口の中で溶け合います。
・兎とフォアグラのテリーヌ
まったりと野趣溢れるお肉らしい味わいのテリーヌは、兎のしこっとした食感とフォアグラの甘さにほど良い塩加減。
全体に降られた胡椒と、付け合せのピクルスに添えられた茗荷が良いアクセント。
良く冷えた、白いワインととても良い相性でございます。

続いては、スープ
・とうもろこしの冷たいスープです。
何と美しい黄色なのでしょう?
ひんやりとした咽喉越しは勿論の事、ただ滑らかなだけでなく
ほっこりと穏やかな優しく滋味溢れる味わいは、
とうもろこし好きには、堪らないお味でございました。

そうして、本日のメインは
・米沢牛のロースト 万願寺唐辛子チョリソー添え
カウンターに座っておりましたので、幸運にもその調理過程を
間近で拝見させて頂きました。
大きなお肉の塊がこんがりと狐色にオーヴンから出て来た姿は本当に圧巻でございました。
それが、綺麗に切られて盛り付けられていきます。
本当に期待に胸躍らせてしまいます。
何とも美しい桜色の断面が堪りません。
もっちりと柔らかな木目細かい赤身と、蕩ける様に甘い脂・・・
塊で焼いて頂いたお肉ってどうしてこんなに美味しいのでしょう?
これは大人数ならではで頂ける嬉しさですね。
シンプルな調理法でございますが、お口に運ぶ毎に、素材の良さが伝わります。
あっさりとしたソースも良い感じでございます。
添えられた万願寺唐辛子には、スパイシーなミンチのお肉が詰まっていて
こちらも大変美味しゅうございました。

しっかりお料理を頂いた後は、いよいよデザートでございます。
まずは、今回のお祝いのためのスペシャルケーキ。
クレーム・オ・ブールで仕立てられたケーキは、メレンゲとフルーツで
美しく、そうしてユニークにデコレーションされております。
見た目は可愛らしいのでございますが、洋酒をまどかに忍ばせていて、
大人の味わいでございます。

そうして、こちらのスペシャリテである、
・巨峰のテリーヌ
たっぷりの果汁とたっぷりの果実を使った、まさに“巨峰よりも巨峰らしい”
何とも贅沢なテリーヌでございます。
ふるふるとしたゼリーと瑞々しい果実の味わいは、巨峰の持つ魅力たっぷり。
素敵な祝宴の締め括りに相応しいデザートでございました。

本当に楽しいお祝いの宴。
ご一緒させて頂いたこちらも嬉しくなる様な、そんな一夜でございました。

素材を活かした実質的なフレンチと、素敵なサーヴィス・・・
ビストロと云うよりも、上質なカジュアルフレンチと云う方が相応しいでしょうか。
お値段もリーズナブルで、価格以上の満足感を堪能出来る、素晴らしいお店でございました。

秋の夜、ついつい会話が弾んで、気が付いたら夜中近く・・・
遅くまで有難うございました。







料理
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サービス
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雰囲気
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CP:コストパフォーマンス
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  • 得票数:5点
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アル・ケッチァーノ 酒田・鶴岡・庄内(鶴岡)/ イタリア料理[ 平均:評価:5.0pt5.0pt ]

2007/11/19 総合5pt5pt
アル・ケッチァーノの写真

はるばるやって参りました、ここは庄内平野の鶴岡市。

…憧れのアル・ケッチァーノでランチを食べようッ!…
こんな企画を立てたのは、今年の夏前でした。

各自の日程を繰り合わせていたら、ずれにずれてもう秋・・・

漸く念願叶って伺う運びとなりました。

お昼に東京を新幹線で発ち、新潟で乗り換え、
そこから今度は特急いなほで鶴岡へ…陸路で約4時間…の長旅?です。

この日は前泊して、翌日のランチに備えます。

翌日、タクシーに乗っていよいよ待望のお店へ・・・
市街地を抜けて行くと車窓の向こうには、庄内平野の田園風景が広がっていきます。

タクシーに揺られる事約15分、漸くアル・ケッチァーノに到着です。
待ちに待った「アル・ケッチャーノ」でのランチです。

お店は、思ったよりも可愛らしい山小屋風の作りで
蔦が絡まり、良い雰囲気です。
地元から、東京や横浜ナンバーの車まで・・・
既に沢山の方々が開店を待っておられました。

予約の時間になると、お店の方が
点呼を開始し、その順番に席に通されます。
案内されて店内へ。
こじんまりとしていますが、席数もあり、
とても良い雰囲気です。

開店と同時に、全ての席は満席でございました。

ランチでも2順するらしく、
予約なしで来られたお客様には、丁寧にお断りしながら
目安のお時間を伝えていらっしゃいました。

厨房前の大きな黒板には、本日のお奨めが手書きで書かれております。
窓側のテーブルに案内されました。
適度に自然光が差し込み、クロスに映えます。

ランチはパスタのコースもあるのですが、
本日は奮発して5,000円のコースを予約時にお願い致しました。

まずは食前酒で乾杯します。
おのおの勝手に好きなものを頂きます。
私はミニボトルのスプマンテを・・・

最初の前菜は
「庄内湾で上がったワラサに満月の塩」
1.5cmは有ろうかという大きな一切れのワラサに、美しい塩が振られ
それにオリーヴオイルがさらっと掛かっているだけですが、
黒いお皿にワラサ、そうしてそれを取り巻く結晶の様に
塩が振られていて、何とも美しい一皿。
(お写真を写し忘れたのが悔やまれます)
とてもシンプルなお料理なのですが、これが大変美味しいのです。
お刺身ともカルパッチョとも違うのですが、新鮮なワラサの脂加減と
ほんのり甘味さえ感じる満月の塩・・バランスの妙味です。

続いては、最初のパスタ。
「スズキのカルパッチョを乗せたから墨入りカッペリーニ」
スズキがやはり新鮮で、軽い口当たりでした。
から墨の程好い塩味が、細めのカッペリーニと良く絡んでいます。

3皿目は、
「秋刀魚と秋茄子のマリネ、庄内菊を添えて」
季節の秋刀魚と茄子です。
紫の庄内菊をあしらっているのも何とも美しい一皿。
秋刀魚は本当に新鮮で、肉質もとても良く、程好い酸味が良く合います。
こんがりと焼き上げた茄子はバルサミコで風味付けしています。
香りの強いイタリアンパースリーと塩味のジュレが
シンプルな味わいに花を添えてます。

因みにこちらのフォカッチャ、
見た目が、まるでカステラの様な焼き上がり。
ふんわりと軽く、こちらも美味しゅうございました。

4皿目
「地元の茸を使ったリゾット」
平茸、しめじ、舞茸等、沢山の地場の茸のたっぷり入ったリゾット。
バターも最小限にして、茸の味わいを最大限に引き上げていました。

5皿目は
「青イカのソテーと庄内葱、セロリのスパゲッティーニ」
やはり、庄内で上がった青イカを、地元のお野菜と一緒に
パスタに仕上げています。
青イカはミディアムに仕上げてあり、お野菜の甘味との相性が抜群でございました。

6皿目・いよいよメイン・・・お魚のお料理です。
「庄内で上がった姫鯛のソテーと青いお野菜添え、だだ茶豆のソース」
鯛がふんわりとしていて、とても美味だったのですが
それ以上に美味しいのが、お野菜達!!
このブロッコリー、ほっそりとしていて、
茎まで美味しく頂けたのですが、が本当に甘く
シコッとした歯ざわりのつる菜も美味しく頂けました。

お野菜が新鮮だからでしょうか?
本当に地場のものを美味しく頂けるのは幸せを感じます。

7皿目・メインのラストはお肉料理です。
「庄内牛のグリエ、ルッコラやハーブを添えて」
普段、実は牛肉は不得手なのですが、これには参りました。
炭火でグリエした牛肉は香ばしく、物凄く柔らかくはないのですが、
噛むほどにお肉の旨味が伝わり、滋味溢れる味わい。
ルッコラも香り高く、添えられていたトマトも味が濃く
とても美味しゅうございました。

ドルチェは盛り合わせ。
イチゴのシャルロットにフルーツを添えたパンナコッタ、
カスタードプディング・・・
どれも上品で甘さ控えめで素直な味わい。
2種類のジェラートは、地元のミルクを使ったもので
あっさりと軽い口溶けでした。

エスプレッソを頂きながら、
2時間を越えるゆったりとした午餐は終わりとなりました。

食後にシェフがテーブルまでいらしてくださいました。
純朴そうな、口数の少ないシェフですが、
色々とお話を伺いながら、シェフの故郷を愛する心、
そうして故郷の食材をどれだけ愛しているのかを
伺う事が出来ました。

シェフが本に書いて下さったサインには、
お名前の他に、こう書き添えてありました。

“また、庄内を“食べに”いらしてください”

この、“食べに”・・・の言葉に、シェフの、そうして
アル・ケッチァーノのお料理の全てが凝縮されている様に思えました。

ちょっと遠いので、気軽にはうかがえないのですが、
それだけ伺う価値のあるお店だと思います。

なかなか簡単には伺えませんが、
また、美味しい庄内を“食べに”伺います。

ご馳走様でした。

お店を後にすると、
旅の途の空は、晩秋の澄んだ青に
ゆっくりと白い雲が広がり、
明澄なやや冷たい風が、紅葉し始めた木々の間を
そっとすり抜けておりました。

料理
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サービス
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雰囲気
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CP:コストパフォーマンス
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オー・グー・ドゥ・ジュール メルヴェイユ 東京、日本橋(日本橋(東京))/ フランス料理[ 平均:評価:4.5pt4.5pt ]

2007/09/20 総合5pt5pt
オー・グー・ドゥ・ジュール メルヴェイユの写真

ランチは2800円~と云うお手頃なお値段で、
前菜、主菜、デセールと、上質なお料理をしっかりと頂けて
ディナーも、前菜からデセールまで、全てプリティクス。
ポーションもたっぷりで、ワインもお手頃で満足出来る内容。
サーヴィスも申し分なく、“特別”でなく“お手軽”に頂けて
いつ伺っても、「また来たい」と思わせてくれる
そんな素敵なお店でございます。


~ごらんなさい、お食べなさい~
メルヴェイユのぶた~♪
メルヴェイユのぶた~♪

それは、夏の一夜の夢の様な物語でございました。

メルヴェイユを特別に貸切り、メインには豚を塊で
焼いて頂いて 胃袋、酒袋に自信のある方々で頂こうという、
恐ろしくも素晴らしい企画のお誘いが…

勿論、こんな魅惑的なお誘いを断るはずがございません♪
二つ返事で参加して参りました。

因みにメインが“ぶた”という情報だけで、
当日のメニューは出てきてのお楽しみでございます。

さて、当日…
まだ残暑厳しき日曜日の夕刻。
豚に心躍らせながら、お店に伺いますと…
揃いも揃っておりました、老若男女28名+1名!
いずれ劣らぬ健啖な方ばかり。

さあ、「ベルサイユのばら」ならぬ
「メルヴェイユのぶた」の開演でございます♪

*~メルヴェイユのぶた~*

♪~遠い群馬の牧場でぇ~ 生まれた一頭のぶたぁ~
花のお江戸で萌ぉえぇ~ 麗しい豚のロぉ~ストぉ~
いつまでぇ~も、いつまでぇ~も~、変わることぉ~なぁくぅ~♪

まずはシャンパーニュで乾杯!
嫌でも食欲が掻き立てられます。

アミューズは、
「とうもろこしの冷製ブルーテ・豚のベーコンとクルトン添え
・豚のリエット入りのグージェル・豚の背脂を乗せた無花果とサマートリュフのカナッペ」

まったりと濃厚なとうもろこしが蕩ける様に甘く
ベーコンの程好い塩味と、クルトンの食感が
この甘味を更に引き立てて、良いアクセントになっております。
朝露に輝く薄黄色のミニ薔薇の様な意地らしく素直なお味。
ああ、このスープをボウル一杯に頂けたら…(溜息)
カナッペは、背脂の蕩ける様な柔らかさと甘さに無花果の酸味が
抜群の相性。 これからのお料理にも期待に胸が高鳴ります

◆第1部・ぶたは美しく咲く◆
一皿目のオードブルは、
「豚の脛のコンソメジュレと豚レバームース、
豚タンと帆立貝柱のグリエ、白人参のピューレ添え、
夏らしいコンソメジュレ」・・・これも豚で作られております。
滋味溢れながらも柔らかな味わい。ほのかな酸味が爽やかで、
火を入れた豚タンの食感や帆立の甘味ともとても良い相性です。
白人参は初めて頂きましたが、通常の人参よりも柔らかな香りでございました。とても滑らかな口当たりで、良いアクセントでした。
さながら、 たおやかなサテンの白薔薇の様な爽やかさでございます。

二皿目のオードブルは、
「豚足と白隠元豆のクロケットのラヴィゴットソース、
豚のテリーヌ、ブーダンノワールのパートブリック包み揚げ、
梨のサラダとピクルス添え」
こちらだけでメインと云うボリュームの、部位も調理法も異なる豚のアンサンブル。
豚足のクロケットは、さっくりとしていて、可憐な杏色の薔薇の様な
優しい味わい。冷えたマコンの白と良く合います♪
テリーヌはあっさりとした味わいで、適度に弾力のある“豚”らしい口当たり。
白い縁取りのサーモンピンクの薔薇の様に軽い味わいでございます。
ブータンノワールはねっとりと濃厚な、ベルベットの黒薔薇の様な舌触り。
梨とピクルスは丁度良いお口直しでした。

◆第2部・薔薇色のぶたメルヴェイユ◆
いよいよメインでございます。
「もち豚のローストの藁の燻製風味、パルマンティエと万願寺しし唐のチョリソー添え、肉汁のソース」
本当に薔薇色の豚のローストでございました♪

ご覧ください。
総量8kgのぶたの塊が、大きなお鍋で藁で燻されて、こんがりとローストになっています。これぞ、塊肉の醍醐味でございます。

こちらを、シェフを始め6名のスタッフが、切り分け、盛り付け
スピーディーに、“お料理”に仕立てていきます。

厚みは3~4cmは有りましたでしょうか。
重さは、何と300gもございました。
薔薇色のお肉は本当に柔らかく、しっとりジューシー
藁の燻製の香りも食欲をそそります。
まるで華やかに匂い馨しく香り咲く、
大輪の薔薇色の薔薇の様でございました。
個人的には、パルマンティエは重かった感がございましたが、
万願寺唐辛子のチョリソーは心憎いガルニチュール。
全てを綺麗に頂いて、胃袋も心もすっかり薔薇色になりました。

◆フィナーレ・甘く気高く麗しく◆
すっかり満足した所で、食後のデザートのお時間です。
アヴァン・デセールは、
「アーモンドのブランマンジェに塩のソルベ、オリーブオイル風味」
来店する度に、何度も頂いているデセールでございますが、
この意外とも思える組み合わせが、本当に美味しいのでございます。
このブラマンジュ、塩のソルベ、オリーヴオイルを一緒に頂くと
懐かしいアーモンドグ●●キャラメルそっくりのお味…
それでも、すっきりと爽やかなお口直し。
色合いからも、浅緑を潜ませた白薔薇の様な雰囲気でございます。
二皿目のデセールは、
「桃のロールケーキ、ミントとヨーグルトのアイスクリーム添え」
こちらの名物とも言える、ロールケーキ。
ふんわりと優しいベルベットシフォンの様なスポンジに巻かれた桃がとってもロマンチックな味わい。ふっくらと優しい乳白色の薔薇を思わせます。

この後、それぞれ食後酒やお茶を楽しみ、夕刻から始まった宴は
ゆっくりと終演にむかうのでございました。

本当に素晴らしく、そうして楽しい宴でございました。
メルヴェイユの松本シェフ始め、大人数にも関わらず、素敵なサーヴィスを
そつ無くこなして頂いたホールの皆様にも心から感謝申し上げます。

勿論、企画下さいましたA様にも…有難うございました。


~ああぁ、メルヴェイユにぶたが咲くぅ~
ぶたメルヴェイユ~ぶたメルヴェイユ~
美しくあれぇ~いつまで~もぉ~

このコメントを、メルヴェイユの松本シェフに謹んで進呈致します。




料理
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サービス
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雰囲気
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CP:コストパフォーマンス
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ほるもん倶楽部 あじくら 渋谷(神泉)/ ホルモン焼き[ 平均:評価:4.4pt4.4pt ]

2007/08/15 総合5pt5pt
ほるもん倶楽部 あじくらの写真

渋谷からは少し歩きますが、大変美味しく新鮮なホルモンを
とてもお値打ちな金額で楽しめます。
他の方々もコメントにある様に、ホルモン好きな方には
本当にお勧めのお店でございます。
特に、ホルモン6点盛り(1,300円)は、所謂シマ腸を
塩ダレ、味噌ダレ、カレー味、醤油ダレ、辛味ダレ、梅シソダレ
でそれぞれ頂けるのですが、この梅しそダレがとても美味♪
ホルモンだけでなく、牛、豚、鶏等も楽しめて、どれも500~1,000円台で
楽しめます。
従業員の方も気さくで愛想が良く、スリランカ人の方が
特別に作られるメニューもありでサービスも満足できるお店でございます。
朝も5時までやっているのも魅力的。
ちょくちょく伺いたくなるお店でございます。

~お肉がないなら、ホルモンを食べればいいのに
ホルモンでは不服なのかしら?~

と、どこかの王妃様が云ったとか云わないとかは
判りませんが、
以前から、とても興味があったお店
「ほるもん倶楽部~あじくら~」
通りに面したお店からはいつもお肉を焼く香ばしい匂いと煙
層居てガラス越しには、満席の中で美味しそうに七厘でお肉を焼いている
お客様のお顔が見えるのでございます。
通り掛かる時間が悪いのか、それともご縁がなかったのか
または、焼肉を目的としていない時に限って、空いていたり・・・
どうもタイミングが合いません。
~いつか入ってみたい・・・~
お店の様子を見て、お肉の焼ける匂いだけでそう思っておりました。

さて、某日、友人と渋谷で待ち合わせをして夕ご飯をご一緒する事に。
~さあ、何を食べましょうか~
特別に食べたいものが思い当たらず、
○○ホテルが林立するこの辺りをちょっと彷徨いながら、
今夜のお店を品定めしておりますと
偶然にも、この辺りには滅法お詳しいm様ご夫妻と遭遇致しました。

~何か良いお店は?~
~「あじくら」は行かれました?~
~いえ、気にはなっているのですが、まだ頂いた事がないのです~
~是非、行かれて見て下さい、凄くお勧めです~
~えっ?そうですか、それでは~

千載一遇とは、まさにこの事。
m様ご夫妻に御礼を言って別れ、友人と二人、急ぎ足で
いざ、鎌倉、ならぬ「あじくら」へッ!!

開店とほぼ同時だったせいか、日曜の夕方にも関わらず
すんなりと二人、予約もなしにご入店。

店内は思ったよりも広く、
大きなセンターテーブル(10~12人掛け)がドンと鎮座ましましていて
窓側に4人掛け席が2席、
2人掛けのカップル席・・・ここに通されました・・・が1席
小上がりのお座敷に4~6名用テーブルが3席、それにカウンター席が10席あります。
開店したばかりですが、既に数組の方がいらっしゃいました。

スリランカ人の素敵なスタッフの方が、スマートにそつなく応対してくださいます。
その愛想良さと云ったら、もう下手な若い日本人のお兄ちゃんなんか適わない位・・・

早速、生ビール(エビス:550円)を注文してメニューを見てお悩み中。
お通し?の替わりにキャベツの切ったものが供されます。

まあ、それにしても、ホルモンだけでなく、豚や鶏、牛も充実しております。
牛も、652円のハラミにんにく爆弾焼き~熟成和牛上カルビ1575円、
更に特選サーロイン(塩のみ)2415円まであり、他のお肉もとにかくお安いです。
それぞれのお財布とお腹具合に合わせて色々頂ける、とっても嬉しい構成でございます。

~いやん、色々有って困っちゃう~
と、みたいな、かってのアイドルみたいな台詞を云ってみたりしながら
~やはり、ここはがっつりホルモンから、お肉に行きましょう~
お勧めの「ホルモン6点盛り」にハツ、上カルビ、ハラミ、ゲタ、
豚トロ、カシラ、イベリコ豚ロース、日南地鶏せせり、榛名地鶏ハラミ等
あれこれ勢いで注文致しました。

炭の入った七厘が運ばれてきて、いよいよ戦闘開始です。
3時間一本勝負ッ!
(注)これは、混雑時には、3時間でご退席頂く場合がございます。
しかし、その様に3時間食べ続けるなんていうのは、なかなかできない事でしょう。

キムチの盛り合わせとキャベツを箸休め?に、せっせと頂きます。
ホルモンの6点盛り(1300円)・・・これはシマ腸3人前を、塩、タレ、味噌、辛タレ、カレー味、
そうして「梅じそタレ」で頂くのですが、新鮮なホルモンはやはりとても美味しいです。
特に、まあ、この「梅じそタレ」の美味しい事!
意外な発見でございます。
これが結構ツボにはまってしまい、食べ終わった後もそのまま死守して、
塩味系のお肉に活用致しました。

とにかく、
いつもの通り、
~焼きます食べます焼きます食べます~
の繰り返しでございます。
まあ、ビールやサワーが進む事、進む事・・・

気付けば、全ての席がいつの間にか埋まっていて、あちこちでグループやカップルが
七厘を囲みながら、お肉を召し上がっております。

これだけの人々が一斉にお肉を焼くと、どうしても燻される感じは致しますが、
それはホルモンの宿命かも知れません。

レバーも、半生で頂いて遜色がありませんし、鶏もとってもジューシーでございます。
勿論、豚ももっちり美味しかったですし、どれも満足の行くお味でございました。
牛も、お安いハラミやゲタから、上カルビ(それでも1575円)まで堪能致しましたし、
一皿のボリュームもあるので、しっかりがっつり頂けます。

締めは、コムタンクッパに残ったキムチ・・・特にタコキムチがとっても合います・・・を入れて
さっぱりと・・・

結局、3時間どころか、一気呵成に
~焼いて食べて飲んで焼いて食べて飲んで食べて~
を、繰り返し、1時間30分でしっかり胃袋は満たされたのでございます。

そんな訳で、遠慮せず気取らずに、欲望の赴くままにホルモンとお肉を堪能致して、
一人5000円以内と云うのもとても嬉しい限りでございます。

すっかりご満悦な気分な私。

・・・・・

それから数日後・・・
別の友人を誘って、平日夜に伺おうと思い、お電話すると
~今、満席なんですが、もしご連絡先をお教え頂ければ、空いた段階でご連絡します~
との事、
どうしようかなぁ~
と、思っていると
~もし、その時点で他のお店に入られていても構いません~
との、優しいお言葉。
それならば・・・と、思い、近くのBarで軽く飲んで待つ事に・・・
そうしましたら、ちゃんと20分後にお電話を頂きました。
当たり前の事かも知れませんが、そう云う対応の良さも嬉しい限りでございました。


渋谷でホルモンやお肉を食べる際にはとてもとてもお勧めのお店でございます。

mariruu様、素敵なお店をご紹介頂きまして有難うございました。

料理
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サービス
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雰囲気
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CP:コストパフォーマンス
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紫野和久傳 丸の内店銀座、新橋、有楽町(有楽町)/ 和菓子[ 平均:評価:5.0pt5.0pt ]

2007/07/25 総合5pt5pt
紫野和久傳の写真

拝啓

お変わりなく
ご健勝にお過ごしのご様子
お慶び申し上げます。

今年も貴方から、
紫野和久傳の「西湖」を頂きました。
この時期だけしか販売されていない、限定の涼菓。
ちまきの様に青笹に包まれた、
やわやわとぷるんとした蓮の粉のお菓子。

瑞々しさすら感じる、青の美しい笹の葉を幾重にも纏って
漸く現われる、淡く透き通った薄墨色と煤竹色の艶やかなお菓子。
笹の葉を器代わりにして、黒豆を炒った黄な粉をまぶして頂きます。
蓮の粉と和三盆糖だけで出来たこの涼菓は、
わらび餅よりも、もっと柔らかでつるんとした風合い。
しなやかに口中でほろほろと崩れ、ほんのりと、微かな黒糖の風味と
和三盆糖の穏やかで静謐な甘味がすっと消えていきます。
本当に優しい上品な味わいです。

貴方の優しさにも似た、ことばのないご挨拶。
彼岸の向こうの母にも、お供えさせて頂きました。
大事に大事に一包みずつ、美味しく愛しく頂きます。

ことばよりも、なによりも、
貴方のお気持ちが、このお菓子を通じて頂ける事に
心からの感謝を込めて、一口一口を愛おしみながら。

こうして、古都の古えの味覚を口にしていると
ふっと都大路を通り過ぎていく涼風を感じます。

窓の外では、早咲きの夾竹桃の花枝の上に
梅雨の晴れ間の綺麗な青い空が久々に見え、
ひとひらの雲がゆっくりと流れていきます。

文字にはしない慈しみのことばを
こうして、お菓子に託して届けてもらえる事の
なんと嬉しいことでしょう。

貴方の優しさ、そうしてお気遣いにも似た
この「西湖」の味わい。

有難うございました。

次は私も、だれかにこのお菓子をお送り致します。
貴方の様に、文字にしない慈しみのことばを
お菓子に託して。

今年の夏は、例年よりも暑いご様子
どうぞ、くれぐれもお身体ご自愛くださいませ

料理
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サービス
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雰囲気
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CP:コストパフォーマンス
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昇龍軒 池袋-高田馬場(早稲田(メトロ))/ 中華料理一般[ 平均:評価:3.0pt3.0pt ]

2007/07/10 総合0pt0pt
昇龍軒の写真

早稲田の卒業生の方にとっては、恐らく
「ソウルフード」
と云っても過言ではない、思い出の味のお店の一つなのではないでしょうか。
安価、大盛、お味は・・・でございますが
学生街にはなくてはならない存在のお店の一つの様な気が致します。

「ch.syohinさんは、昇龍軒行かれました?」
早稲田での合唱の練習の休憩時間の事。
軽い晩御飯をどうするか・・・そんな話題の中で出てきた昇龍軒
~いえ、伺った事はないのですが・・・~
「じゃあ、行きましょうよ。取り立てて美味しい訳じゃないんですけどね、
うちらにとってはソウルフードなもんで・・・」
ソウルフード・・・その言葉の持つ不思議な魅力に惹き付けられたかの如く
お邪魔する事に致しました。

・・・・

早稲田の卒業生の方に先導されながら、ぞろぞろと8名で押し寄せる一団。
早稲田通りに面した小さな中華料理屋サンがありました。
5時には開いているはずなのに、暖簾もなく、お店はまだ閉まったまま。
「オヤジ、寝てるのかな?」
「土曜日だから夜はやっていないのではありませんか?」
「いや、そんなはずはないですッ!!」
ガヤガヤと店前で良い大人が騒いでおりますと、
慌てた様にお店の中で人が動く気配がして、ガラガラとドアが開くと
人の良さそうな穏やかなお顔のご店主がお店を開けてくれました。

10席程度のカウンターだけの細長いお店。

早速皆で陣取ります。
初体験の私は、壁のメニューを拝見
とにかくお安いのです。
300円台が中心で、一番高いのが、炒飯大盛り580円。
ご飯は、学生街らしく、大中小とあり、大でも130円。
皆様全員が「瑠豆腐」(390円)とご飯をご注文されましたので
私もそれに従い、「瑠豆腐」とご飯に餃子(280円)を頂く事に致しました。

小柄なご店主は、久々に見るお顔が懐かしいらしく、とても嬉しそうに
中華鍋を振られます。
同席された方々もとても懐かしいらしく、卒業生の近況や
最近誰かが誰かとお店に来た話等で盛り上がっておりました。

さて、この瑠豆腐、白菜、木耳、豚肉等を炒めて、豆腐を加え
醤油で味付けして片栗粉でとろみを付けたもの。
例えて云うならば、
~豆腐と木耳で作った中華丼のあん・しょうゆ味~
と、いったところでしょうか。

見るからにボリュームのある内容でございます。
熱々を一口・・・
良く味が判りません(笑)
更にもう一口頂くと・・・思わず苦笑してしまう様なお味。
でも、ちょっぴり懐かしいような味もします。
木耳のストレートな味が凄いです。
すると、卒業生諸兄の方よりご提言。
「そのままよりも、ラー油や胡椒や酢で自分の好みで味付けして食べた方が良いですよ」
なるほど・・・皆様自分流のお味付けでせっせと召し上がってらっしゃいます。
「郷に入っては郷に従え」
私も早速真似して頂く事と致しました。
ご飯と一緒にせっせと頂きます。
餃子は、カリカリに焼いた揚げ餃子に近いような仕上がりで
これもまたなんとも懐かしい、家庭的な味わいでございました。
切ない様な、どこか懐かしい様な、そんな不思議な味。
お世辞にも「凄く美味しい!!」とは申せませんし、
間違っても、わざわざこのお店に来るためにこちらに来る事はない様にも思えますが・・・
それでも、どこか“惹き付けられるお味”でございました。

横並びに食べている卒業生の皆様は、学生時代に何度となくこれで空腹を満たしたのでしょう。
当時の彼等には、これでもきっと凄いご馳走だったに違いありません。
ご店主の小父様も、笑顔で彼らを見つめています。
きっと、昔の様に瑠豆腐とご飯を頬張る彼等の“現在”の姿の向こうに、
育ち盛りの学生だった頃の彼等の姿が見えていたのかも知れません。

食べている彼等の顔はとても無心で、本当に学生の姿の様でした。
私自身がその時間には共存していない事に、一抹の寂しさを憶えてしまいました。

料理
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サービス
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雰囲気
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CP:コストパフォーマンス
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