河金への達人のクチコミ
●07-05-27訪問
(写真)河金丼とポテトサラダ 全景、河金丼 拡大、ポテトサラダ 拡大
★全写真と店舗写真はブログに掲載★
グリル佐久良、グリルさんばんと、洋食付いた土曜日の翌日、日曜日である。
僕の洋食への渇きは、まだ満たされていなかった様である。
朝起きて、歯を磨きながら頭に浮かんだのは、河金丼。(笑)
そうだ、入谷行こう…どこかで耳にしたフレーズが頭を過ぎる(よぎる)。
入谷に行くのに東海道新幹線に乗る必要は無いので、早速支度をして家を出た。
東武線入谷駅を降り、見知った路地裏に向かう。
河金があるのは、正に、路地裏、という言葉がピッタリの細い道なのである。
隣には、これも既にご紹介しているスパゲティの美味い喫茶店、SUNがある。
そうして店の前に立ったものの、開店時間にまだ30分程時間があった。
ところが、既に暖簾が掛かっている。
あれ、と引き戸を開いて頭を差し入れ、入ってもいいですか?と、厨房に居たご主人に問うてみたが、いいんだか、悪いんだか、じろりと僕を見た切り返事が無い。(笑)
そこで、恐々(こわごわ)入って席に着き、反応を伺う。
すると、奥から奥さんが、エプロンを着けながら出て来た。
「いらっしゃい。」
ホッとする僕。
水を出してくれた奥さんに、河金丼750円とポテトサラダ300円を頼む。
注文が通ると、寡黙なご主人は調理を始めた。
ドンドン、と、数回、肉を叩く音がする。
鍋に火を掛け、カレーを温める奥さん。
油の温度が上がるのを待つ間に、ポテトサラダを作るご主人。
やがてジュワッと、カツを揚げる音がする。
「お待たせしました。」
以前と変わらず明子姉ちゃん的愁いを湛えた(たたえた)奥さんが、優しく出してくれた河金丼。
僕も思わずおセンチになって涙ぐむ…訳は無いのである。
大体、おセンチ、等と言っても、若い方には通じまい。
もはや、死語である。(苦笑)
冗談はさておき、久しぶりに拝んだ河金丼に、懐かしさを覚えたのは、確かである。
厚さ1cm程のカツが載った、所謂カレー丼なのだが、筋一つ無いカツの下処理は、流石名店、と思わせてくれる。
硬目にカラッと狐色になるまで揚げたカツだが、この様な丼にはこれが反って似つかわしい。
バリッとした衣と、軟らかい肉のコントラスト、瀞み(とろみ)の強いカレーとの取り合わせが、懐かしさを煽り、美味さを増幅する。
お腹一杯には少し足りない、そのご飯の盛り加減も良い。
また、居酒屋メニューの様な、シンプルなマヨネーズ仕立てのポテトサラダも、気さくな下町の洋食店らしい。
「久しぶりに食べたけど、美味しかった。」
という僕に、寡黙なご主人が、初めて表情を緩めた(ゆるめた)。
「ご馳走様。」
と店を出ようとする僕を、お二人の「ありがとうございました。」
の声が送り出してくれた。
【以前の訪問記】
●04-11-21訪問
★店舗写真はブログに掲載★
(写真)70匁ソースかつ丼
河金では何と70匁のソースカツ丼を食したことがある。
どうしてこんなものを食べたのか、今の今まで忘れていたが、この日の行動を写真を追って見ている内に、この時の驚きを思い出した。
何せ、丼を頼んだはずなのに出て来たのは銀の洋皿である。(笑)
これは普通、トンカツとかカレーライスを盛る代物ではないのか?
しかも、その皿一面にベターっとご飯が敷かれ、そう、正に敷くという表現がピッタリの盛り方でご飯が敷かれ、その上にキャベツが敷き詰められ…これも、敷き詰めるという表現が妥当であろう、その上に我らが70匁カツが厳かに並べられる様に載せられて登場したのだから。(驚)
決定的だったのは、この銀の皿に盛られたカツ丼を食べるために添えられた物は、何とフォークであった!
写真をよ~くご覧頂きたい、…絶対、変である。
食べるのが非常に恥ずかしかった。(汗)
いつも以上に力を入れ、長時間に渡って肉を叩き続けるご主人の姿を、不安そうにそっと、柱の影から覘き見ていた明子姉ちゃん…(笑)
冗談はさておき、ちと長過ぎないかという位、肉を叩いて、叩いて、叩いて…立つんだジョォオー!!(笑)
と段平のおっちゃんが言ったかどうかは知らないが、よく叩かれて延ばされたカツはサクッと香ばしく、食後にも胸焼けを起こさ無かった事も、思い出した。
その薄さにこそ、河金のカツの真骨頂がある。
●04-08-26訪問
★全写真と店舗・店内写真はブログに掲載★
(写真)ヒレソースカツ重、豚汁、カツ重に付くお新香
隣の珈琲サンでゆったりと時間を潰し、開店時間を10分程過ぎてから伺った。
口開けの客である。
星明子さん(笑。奥さん)が物悲しげにお茶を出してくれる。(星明子さんが解からぬ方は、「入谷・三ノ輪界隈」に収められている、河金@入谷の記事を参照されたい。)
ヒレソースカツ重に、確か50円か100円の豚汁を頼む。
注文が通ると、旦那さんがドンドンと肉を叩き始める。ちと、叩き過ぎ。(笑)
おそらく、重いっぱいに拡がるよう、延ばしているのだと思うが、やはり、誰かが言っていたが、ちと、叩き過ぎのきらいはある。
やがて、明子さんが寂しげに重を持って来てくれる。
ご飯の上にキャベツが薄く敷き詰められ、その上に、重に合うように四角く延ばされたヒレカツが載っている。…旦那さん、肉を軟らかくするために叩いていたのではなく、四角く延ばすために叩いていたのだ。
卓上のウスターソースをかけ、食べてみる。
カツはやはり無理やり四角く延ばしているため、薄い。カリカリに揚がった比較的厚手の衣と合わせてみると、ちと、肉の厚みが不足気味になっている。
しかし、これにウスターソースをたっぷりかけて食べると、何ともチープな味わいが出てくる。
前回も河金丼で書いたように思うが、この店のカツは、チープな味わいに特徴があると思われる。
叩かれ薄く延びたカツには、肉の弾力、ジューシーさといった物はほとんど無くなっている。せっかくのヒレ肉が…とも言えるが、まあ、それが、この店が長年守ってきた、味、なのである。それを愉しむ、というものであろう。
ただ、もうちと、ご飯を沢山入れてくれた方が、男性客には有り難かろう。
まあ、2連食するつもりであった僕は、問題無かった訳であるが。(笑)
●04-08-13訪問
(写真)河金丼
★店舗写真はブログに掲載★
昨年も、お盆の時期に夏休みを取った僕は、連日ウォーキング&食べ歩きであった。
この日は、まだ訪れた事の無かった、入谷の河金(かわきん)を目指した。
河金は、昔、浅草に店があったが、事情があって店を閉め、ここ入谷に兄弟の兄が店を出した。もう一軒、千束通り商店街の裏にも、弟の河金がある。入谷の河金は、隠れ家的な場所にある。ここを目指して行かないと、何気なくぶらついて探し出すのは、ちと、難しい。メトロ日比谷線入谷駅の入谷鬼子母神側(言問通り側)の出口から出て、交差点から言問通り沿いに入谷鬼子母神の向かい側を進み、二筋目の路地を右折した所、である。この路地、ほんとに細いので、見落とさないよう、注意が必要である。
さて、いつものように開店時間前に店前に着き、確認してから辺りをうろつく。やがて店が開いたので、口開けの客として入店した。店内はテーブルがいくつかと、右手に小上がりがあるが、狭い上に雑然と雑誌等が出ていて、開店早々の状態としては、ちと、いただけない。冷たい麦茶を出してくれたのは、奥さんと思われるが、頬に掛かるほつれ髪がどこと無く悲しげで、うらぶれた感じを醸し出し、見ていると寂しくなる。無造作に後ろで括った長い髪の関係もあって、長屋で涙ぐんでいる星明子(星飛馬の姉)を彷彿とさせるのだ。厨房に立つご主人も、どこと無く気難しそうな感じで、とっつき難そうである。店の立地からも、何となく、重い荷物を背負った二人、という感じが付きまとうのだ。こんな事は、料理には全く関係の無いことで、どうでも良い事なのだが、そんな事が妙に気になってしまう。
さて、前置きが長くなったが、河金丼である。
一言で言えば、丼に入ったカツカレー、である。カレーは家庭の味、という感じの甘めの物。あるいはルーに少し片栗粉が入っているやも知れぬ。この手のカレーにはウスターソースが必須である。少し掛ければ、抜群に美味くなる。この下世話な美味さが解らぬ輩とは、口を利きたくない。(笑)
カレー専門店ではないのである。蕎麦屋のカレー、とんかつ屋のカレー、それぞれである。料理全体としてどうか、が重要なのだ。
さて、カツであるが、このカツがまた薄いのだ。しかし、これがサクサクと心地良い。カツカレーを考える上で、肉の厚さ、というのは、案外、重要なのかも知れぬ。カツカレーとは、肉を食べる、というよりも衣の油の香ばしさと、サクサクとした歯応えが、カレーに加わることで美味いと感じる、という食べ物なのかも知れぬ、ということだ。そんな風に考えると、この河金丼のカツは、この薄さ、というのが合っている、ということか。勿論、安いので仕方が無い、という面もあろうが、厨房でご主人が、かなり肉を叩いていた伸ばしていた事を考えると、あるいは、そうとも考えられる、ということである。実際、チープな感じはするが、結構、美味いのだ。コッペパンで挟んだ、薄っぺらいカツサンドが、美味いのと同じである。
また、丼の形で供するのは、この店の歴史を証する物で、この形を変えるわけにはいかぬ。丼を止めれば、唯のチープなカツカレーであって、河金丼とは呼べなくなる。
僕は、この河金丼、結構気に入った。50円だったか、100円だったかの豚汁と合わせても、900円しなかったと思う。ランチにうって付け、ではあるまいか。
(写真)河金丼とポテトサラダ 全景、河金丼 拡大、ポテトサラダ 拡大
★全写真と店舗写真はブログに掲載★
グリル佐久良、グリルさんばんと、洋食付いた土曜日の翌日、日曜日である。
僕の洋食への渇きは、まだ満たされていなかった様である。
朝起きて、歯を磨きながら頭に浮かんだのは、河金丼。(笑)
そうだ、入谷行こう…どこかで耳にしたフレーズが頭を過ぎる(よぎる)。
入谷に行くのに東海道新幹線に乗る必要は無いので、早速支度をして家を出た。
東武線入谷駅を降り、見知った路地裏に向かう。
河金があるのは、正に、路地裏、という言葉がピッタリの細い道なのである。
隣には、これも既にご紹介しているスパゲティの美味い喫茶店、SUNがある。
そうして店の前に立ったものの、開店時間にまだ30分程時間があった。
ところが、既に暖簾が掛かっている。
あれ、と引き戸を開いて頭を差し入れ、入ってもいいですか?と、厨房に居たご主人に問うてみたが、いいんだか、悪いんだか、じろりと僕を見た切り返事が無い。(笑)
そこで、恐々(こわごわ)入って席に着き、反応を伺う。
すると、奥から奥さんが、エプロンを着けながら出て来た。
「いらっしゃい。」
ホッとする僕。
水を出してくれた奥さんに、河金丼750円とポテトサラダ300円を頼む。
注文が通ると、寡黙なご主人は調理を始めた。
ドンドン、と、数回、肉を叩く音がする。
鍋に火を掛け、カレーを温める奥さん。
油の温度が上がるのを待つ間に、ポテトサラダを作るご主人。
やがてジュワッと、カツを揚げる音がする。
「お待たせしました。」
以前と変わらず明子姉ちゃん的愁いを湛えた(たたえた)奥さんが、優しく出してくれた河金丼。
僕も思わずおセンチになって涙ぐむ…訳は無いのである。
大体、おセンチ、等と言っても、若い方には通じまい。
もはや、死語である。(苦笑)
冗談はさておき、久しぶりに拝んだ河金丼に、懐かしさを覚えたのは、確かである。
厚さ1cm程のカツが載った、所謂カレー丼なのだが、筋一つ無いカツの下処理は、流石名店、と思わせてくれる。
硬目にカラッと狐色になるまで揚げたカツだが、この様な丼にはこれが反って似つかわしい。
バリッとした衣と、軟らかい肉のコントラスト、瀞み(とろみ)の強いカレーとの取り合わせが、懐かしさを煽り、美味さを増幅する。
お腹一杯には少し足りない、そのご飯の盛り加減も良い。
また、居酒屋メニューの様な、シンプルなマヨネーズ仕立てのポテトサラダも、気さくな下町の洋食店らしい。
「久しぶりに食べたけど、美味しかった。」
という僕に、寡黙なご主人が、初めて表情を緩めた(ゆるめた)。
「ご馳走様。」
と店を出ようとする僕を、お二人の「ありがとうございました。」
の声が送り出してくれた。
【以前の訪問記】
●04-11-21訪問
★店舗写真はブログに掲載★
(写真)70匁ソースかつ丼
河金では何と70匁のソースカツ丼を食したことがある。
どうしてこんなものを食べたのか、今の今まで忘れていたが、この日の行動を写真を追って見ている内に、この時の驚きを思い出した。
何せ、丼を頼んだはずなのに出て来たのは銀の洋皿である。(笑)
これは普通、トンカツとかカレーライスを盛る代物ではないのか?
しかも、その皿一面にベターっとご飯が敷かれ、そう、正に敷くという表現がピッタリの盛り方でご飯が敷かれ、その上にキャベツが敷き詰められ…これも、敷き詰めるという表現が妥当であろう、その上に我らが70匁カツが厳かに並べられる様に載せられて登場したのだから。(驚)
決定的だったのは、この銀の皿に盛られたカツ丼を食べるために添えられた物は、何とフォークであった!
写真をよ~くご覧頂きたい、…絶対、変である。
食べるのが非常に恥ずかしかった。(汗)
いつも以上に力を入れ、長時間に渡って肉を叩き続けるご主人の姿を、不安そうにそっと、柱の影から覘き見ていた明子姉ちゃん…(笑)
冗談はさておき、ちと長過ぎないかという位、肉を叩いて、叩いて、叩いて…立つんだジョォオー!!(笑)
と段平のおっちゃんが言ったかどうかは知らないが、よく叩かれて延ばされたカツはサクッと香ばしく、食後にも胸焼けを起こさ無かった事も、思い出した。
その薄さにこそ、河金のカツの真骨頂がある。
●04-08-26訪問
★全写真と店舗・店内写真はブログに掲載★
(写真)ヒレソースカツ重、豚汁、カツ重に付くお新香
隣の珈琲サンでゆったりと時間を潰し、開店時間を10分程過ぎてから伺った。
口開けの客である。
星明子さん(笑。奥さん)が物悲しげにお茶を出してくれる。(星明子さんが解からぬ方は、「入谷・三ノ輪界隈」に収められている、河金@入谷の記事を参照されたい。)
ヒレソースカツ重に、確か50円か100円の豚汁を頼む。
注文が通ると、旦那さんがドンドンと肉を叩き始める。ちと、叩き過ぎ。(笑)
おそらく、重いっぱいに拡がるよう、延ばしているのだと思うが、やはり、誰かが言っていたが、ちと、叩き過ぎのきらいはある。
やがて、明子さんが寂しげに重を持って来てくれる。
ご飯の上にキャベツが薄く敷き詰められ、その上に、重に合うように四角く延ばされたヒレカツが載っている。…旦那さん、肉を軟らかくするために叩いていたのではなく、四角く延ばすために叩いていたのだ。
卓上のウスターソースをかけ、食べてみる。
カツはやはり無理やり四角く延ばしているため、薄い。カリカリに揚がった比較的厚手の衣と合わせてみると、ちと、肉の厚みが不足気味になっている。
しかし、これにウスターソースをたっぷりかけて食べると、何ともチープな味わいが出てくる。
前回も河金丼で書いたように思うが、この店のカツは、チープな味わいに特徴があると思われる。
叩かれ薄く延びたカツには、肉の弾力、ジューシーさといった物はほとんど無くなっている。せっかくのヒレ肉が…とも言えるが、まあ、それが、この店が長年守ってきた、味、なのである。それを愉しむ、というものであろう。
ただ、もうちと、ご飯を沢山入れてくれた方が、男性客には有り難かろう。
まあ、2連食するつもりであった僕は、問題無かった訳であるが。(笑)
●04-08-13訪問
(写真)河金丼
★店舗写真はブログに掲載★
昨年も、お盆の時期に夏休みを取った僕は、連日ウォーキング&食べ歩きであった。
この日は、まだ訪れた事の無かった、入谷の河金(かわきん)を目指した。
河金は、昔、浅草に店があったが、事情があって店を閉め、ここ入谷に兄弟の兄が店を出した。もう一軒、千束通り商店街の裏にも、弟の河金がある。入谷の河金は、隠れ家的な場所にある。ここを目指して行かないと、何気なくぶらついて探し出すのは、ちと、難しい。メトロ日比谷線入谷駅の入谷鬼子母神側(言問通り側)の出口から出て、交差点から言問通り沿いに入谷鬼子母神の向かい側を進み、二筋目の路地を右折した所、である。この路地、ほんとに細いので、見落とさないよう、注意が必要である。
さて、いつものように開店時間前に店前に着き、確認してから辺りをうろつく。やがて店が開いたので、口開けの客として入店した。店内はテーブルがいくつかと、右手に小上がりがあるが、狭い上に雑然と雑誌等が出ていて、開店早々の状態としては、ちと、いただけない。冷たい麦茶を出してくれたのは、奥さんと思われるが、頬に掛かるほつれ髪がどこと無く悲しげで、うらぶれた感じを醸し出し、見ていると寂しくなる。無造作に後ろで括った長い髪の関係もあって、長屋で涙ぐんでいる星明子(星飛馬の姉)を彷彿とさせるのだ。厨房に立つご主人も、どこと無く気難しそうな感じで、とっつき難そうである。店の立地からも、何となく、重い荷物を背負った二人、という感じが付きまとうのだ。こんな事は、料理には全く関係の無いことで、どうでも良い事なのだが、そんな事が妙に気になってしまう。
さて、前置きが長くなったが、河金丼である。
一言で言えば、丼に入ったカツカレー、である。カレーは家庭の味、という感じの甘めの物。あるいはルーに少し片栗粉が入っているやも知れぬ。この手のカレーにはウスターソースが必須である。少し掛ければ、抜群に美味くなる。この下世話な美味さが解らぬ輩とは、口を利きたくない。(笑)
カレー専門店ではないのである。蕎麦屋のカレー、とんかつ屋のカレー、それぞれである。料理全体としてどうか、が重要なのだ。
さて、カツであるが、このカツがまた薄いのだ。しかし、これがサクサクと心地良い。カツカレーを考える上で、肉の厚さ、というのは、案外、重要なのかも知れぬ。カツカレーとは、肉を食べる、というよりも衣の油の香ばしさと、サクサクとした歯応えが、カレーに加わることで美味いと感じる、という食べ物なのかも知れぬ、ということだ。そんな風に考えると、この河金丼のカツは、この薄さ、というのが合っている、ということか。勿論、安いので仕方が無い、という面もあろうが、厨房でご主人が、かなり肉を叩いていた伸ばしていた事を考えると、あるいは、そうとも考えられる、ということである。実際、チープな感じはするが、結構、美味いのだ。コッペパンで挟んだ、薄っぺらいカツサンドが、美味いのと同じである。
また、丼の形で供するのは、この店の歴史を証する物で、この形を変えるわけにはいかぬ。丼を止めれば、唯のチープなカツカレーであって、河金丼とは呼べなくなる。
僕は、この河金丼、結構気に入った。50円だったか、100円だったかの豚汁と合わせても、900円しなかったと思う。ランチにうって付け、ではあるまいか。