ル・ブルギニオンへの達人のクチコミ
以前から気になっていましたが、なかなか行く機会がなかった、六本木のル・ブルギニオン。いつも近くのレストランとか、違うお店に行っていて、何度も前は通りかかっていました。それに、以前、友人から誕生日プレゼントに菊池シェフの「60本のブルゴーニュワインに捧げる60皿の料理」を頂いたこともあり、その本を読んでいつか食べてみたいなと思っていました。
こちらのレストランはミシュランガイド東京(2009)にてひとつ星を獲得。六本木ヒルズのけやき坂から中国大使館方面に歩いていくと数分のところにあります。
1966年生まれの菊池美升氏が2000年にオープンしたレストラン、ル・ブルギニオン。菊池美升氏はオーシザーブルやクラブNYX、やフランスの地方店やイタリアのエノテーカ・ピンキオーリ等で経験を積んでいます。
今回はプフィフィクスのランチコース¥3,500位を2名で頂きました。このほか、2コースとデギュスタシオン・コース、アラカルトもあります。
まずはアミューズ・ブーシュ。暖かいシュー生地の中に豚肉のリエットのようなものが入っています。「中から肉汁が出てしまいますので一口でどうぞ」と言われ頂きました。熱々のシューを噛むと予告通り、肉汁がジュワーっと出てきました。表面にチーズをかけて焼いてあり、香ばしく、旨みたっぷりのアミューズです。
パンとバターがサーヴされました。
バターはたっぷりと、バゲットは一人分が結構大きめで食べ応えがあります。バゲットはかなり味がニュートラルで、個性的なところがなく、どんなお料理でも合わせやすそうです。
●リュリー 2005年 ヴァンサン・デュルイユ・ジャンティアル製:やはり、ブルゴーニュワインとお料理のマリアージュが有名なお店なので、ランチはカジュアルなワインがグラスで頂くことが出来ます。リュリー村の白ワインからスタートしてみました。
かなりしっかりとしたアルコール感と適度なミネラル感、少々の樽香とバランスがよく、泡物代わりの食前酒にも向いている、軽く飲めるブルゴーニュの白です。
●前菜その1、ブーダン・ノワール:マノワール・ダスティンで修行した方々のお店では人参のムースとこれが定番ですので、選んでみました。丁度食べたかったので、楽しみです。豚の血に香辛料を効かせてたものを加熱し、それにりんごのピュレとサラダが添えられています。
ふわっふわのブーダン・ノワール。ナツメグの甘スパイシーな香りと深い味わいで、表面がかりっと焼かれています。林檎のピュレの甘酸っぱさと引き合い、軽く食べられます。ちょっとだけ私としては火入れ具合が過多で、ぼっそりとした食感の部分があったので、残念でしたが、全体的にはとても上品な仕上がりでした。サラダが箸(フォークかな?)休めになります。
●きのこのスープ、海老の春巻き添え:熱々のスープで、表面に泡がたっぷりとあります。お皿の縁によく揚げた海老の春巻き状のものが添えられています。スープなきのこをたっぷりと使ったもので、ベージュ色をしていました。
きのこがよく香っていて、旨みがしっかりとありますが、少々乳製品の味わいが立っていました。添えられている海老の春巻きがこれまた熱々で火傷しそうでした。一見別々なのですが、一緒に食べると合います。
●白身魚のポワレ:いしもち(だったかな・・・)のポワレで焼き色がしっかりと着いた皮目。下にはバター風味のソースとほうれん草が敷かれていました。
少々焼き過ぎ感は否めませんが、皮目のパリパリ具合が秀逸。魚の身もキメ細かく繊細な味わいでした。軽く食べられる一品。
●クローズ・エルミタージュ 2005年 ドメーヌ・ジル・ロバン製:結構人気の作り手さんのようで、ネットで探してもあまり見つかりませんでした。崖のような急勾配に囲まれている、エルミタージュの周りのクローズ・エルミタージュ。安価ながらもなかなか美味しいものが多いアペラシオンのワインです。メインのお肉にオールマイティに合わせられるのでは・・・と思いオーダーしてみました。
かなりしっかりとしたフルーティーさと重めの味わいで気品があります。これだけで飲んでも楽しめそうなワインです。南フランス辺りの小さいシェーヴルとも合いそうです。
●サントネ 2006年 ドメーヌ・オリヴィエ製:ちょっとマイナーなブルゴーニュ南地域のアペラシオン、村名ワイン。あまり日本では見かけないアペラシオンですが、安価で気軽な値段なんどえ買いやすいですね。
やはり、南のブルゴーニュなので、アルコール感が高く、しっかりとした味わいの黒系果実に近いピノ・ノワールの味わいです。このままで飲むよりも、強めの牛肉にも合いそうなワインです。
●牛肉のマデイラ風味煮込み、野菜のポシェ添え:野菜がたっぷりと添えられた、濃厚な牛肉の煮込み料理です。牛肉が均一に、繊維が柔らかく煮込まれていて、マデイラワインの濃厚な味がついました。
かなり甘めな味の仕上がりなのですが、テリッテリで、その甘さがとても心地よいです。本当に柔らかくなった牛肉は口の中に入れるとトロリと溶けてしまいました。添えてある野菜はさっと火入れしてあり、パリパリだったり、ほっくり、シャキシャキっとした色々な食感を楽しむことが出来ます。
●キャレ・ダニョのロースト、バジルのソース添え:一見、量はすくなめに見えますが、しっかりと骨まで身が着いていますので、食べ応え十分。ロゼ色にローストしたキャレ・ダニョに軽いサラダとラタトゥイユ、そしてバジル風味のソースが添えられています。
バジル風味・・・というとイタリア料理的なイメージが強いのですが、しっかりフランス料理です。焼き加減が素晴らしく、ジューシーな仕上がり。骨の近くの身はシャリシャリ、カリカリになっていて、これまたたまりません。ラタトゥイユは細かく刻んであり、上品な味でした。
コースのデセールは4種類くらいから選ぶことが出来ます。
●ブランマンジェ、キャラメルのアイスクリーム:アーモンド粉の香りがしっかりついた、フルフルのブランマンジェに焦げ香りが心地よい、グラス・キャラメル。
かなりフルフルで柔らかめのブランマンジェですが、ちょっと心持ち硬めかなと思いました。量も少なめ。
●赤ピーマンのプリン、ヴァニラのアイスクリーム:ちょっと面白そうだったのでオーダーしてみました。赤ピーマンのピュレが入ったややクラシカルな硬めのプリン。たっぷりとキャラメルソースがかかっています。グラス・ヴァニーユはヴァニラビーンズがたっぷりと入っていて、薫り高い仕上がり。
赤ピーマン味・・・というとちょっと身構えてしまいますが、たっぷりとかかったキャラメルソースがそれを緩和しているようで、プリンと赤ピーマンのマッチングに違和感はあまりありませんでした。赤ピーマンがかなり甘く、フルーティな風味でした。私は赤ピーマンのムースなど大好きなので美味しく食べられました。
でもやはり、ピーマンの香りはあるので、野菜が苦手な方にはお勧めしません。同行者はこの野菜香がツラ過ぎて食べられないと言っていました。
●アラカルトから別注文、スフレ・オ・カフェ、ヴァニラのアイスクリーム添え:デセールが食べ足りなかったので、アラカルトからオーダー。
カフェ風味のスフレが気になったので、少々時間がかかるとのことでしたが、頂きました。オーダーすると早速泡立てている音が調理場から聞こえてきました。
熱々、フルフルでサーヴされました。真ん中をあけて、そこにグラス。ヴァニーユを入れてください、とのことでやってみました。
カフェ風味がかなり大人の味わいで、スフレの火入れ加減も全体に均一でしっかりした火入れ具合。デセール専門のお店で食べるものよりもかえって丁寧に作られていました。表面の焦げた部分とカフェの苦味が呼応しています。カフェの苦味もしっかり表現されていて、熱々の生地にグラス・ヴァニーユを入れると溶けて、カフェオレのような味わいになりました。
スフレは結構繊細な食べ物なので、すが熱々&出来立てで出るとそれだけで、興奮してしまい、わけも分からず食べてしまう場合が多いと思います。しかし、こちらは作る人の技量がしっかりと表現されていて、とても良い味のバランスのものでした。
●食後のカフェ・エスプレッソ:最後のカフェを頂き、終わりです。かなりキメ細かいフォームでイタリアンローストに近い香ばしいカフェでした。
小さいお店で、一軒家風のとても可愛いらしい店内。席数もあまり多くなく、席と席が近いのですが、あまり気になりませんでした。サーヴィスは可もなく不可もなく・・・なのですがスタッフが割りと若い方が多いので、少々気づくのが遅い部分もありました。調理場の混沌とした状態が席から聞こえてくるのでちょっと慌しいのか、皿出しは遅め。時間の余裕を持って来店することをお勧めします。味はしっかりとワインに合うようにやや濃いめになっていますし、丁寧さも感じられました。強いて言えば、コースのデセールはかなり弱いし、量少なめけど、アラカルトだと満足感があります。予約も普通に入りましたし、意外に気軽に行くことが出来ますので、また行ってみたいレストランです。(2009/5/13★4)
おすすめメニュー
昼 5,000~10,000円
夜 10,000~15,000円
こちらのレストランはミシュランガイド東京(2009)にてひとつ星を獲得。六本木ヒルズのけやき坂から中国大使館方面に歩いていくと数分のところにあります。
1966年生まれの菊池美升氏が2000年にオープンしたレストラン、ル・ブルギニオン。菊池美升氏はオーシザーブルやクラブNYX、やフランスの地方店やイタリアのエノテーカ・ピンキオーリ等で経験を積んでいます。
今回はプフィフィクスのランチコース¥3,500位を2名で頂きました。このほか、2コースとデギュスタシオン・コース、アラカルトもあります。
まずはアミューズ・ブーシュ。暖かいシュー生地の中に豚肉のリエットのようなものが入っています。「中から肉汁が出てしまいますので一口でどうぞ」と言われ頂きました。熱々のシューを噛むと予告通り、肉汁がジュワーっと出てきました。表面にチーズをかけて焼いてあり、香ばしく、旨みたっぷりのアミューズです。
パンとバターがサーヴされました。
バターはたっぷりと、バゲットは一人分が結構大きめで食べ応えがあります。バゲットはかなり味がニュートラルで、個性的なところがなく、どんなお料理でも合わせやすそうです。
●リュリー 2005年 ヴァンサン・デュルイユ・ジャンティアル製:やはり、ブルゴーニュワインとお料理のマリアージュが有名なお店なので、ランチはカジュアルなワインがグラスで頂くことが出来ます。リュリー村の白ワインからスタートしてみました。
かなりしっかりとしたアルコール感と適度なミネラル感、少々の樽香とバランスがよく、泡物代わりの食前酒にも向いている、軽く飲めるブルゴーニュの白です。
●前菜その1、ブーダン・ノワール:マノワール・ダスティンで修行した方々のお店では人参のムースとこれが定番ですので、選んでみました。丁度食べたかったので、楽しみです。豚の血に香辛料を効かせてたものを加熱し、それにりんごのピュレとサラダが添えられています。
ふわっふわのブーダン・ノワール。ナツメグの甘スパイシーな香りと深い味わいで、表面がかりっと焼かれています。林檎のピュレの甘酸っぱさと引き合い、軽く食べられます。ちょっとだけ私としては火入れ具合が過多で、ぼっそりとした食感の部分があったので、残念でしたが、全体的にはとても上品な仕上がりでした。サラダが箸(フォークかな?)休めになります。
●きのこのスープ、海老の春巻き添え:熱々のスープで、表面に泡がたっぷりとあります。お皿の縁によく揚げた海老の春巻き状のものが添えられています。スープなきのこをたっぷりと使ったもので、ベージュ色をしていました。
きのこがよく香っていて、旨みがしっかりとありますが、少々乳製品の味わいが立っていました。添えられている海老の春巻きがこれまた熱々で火傷しそうでした。一見別々なのですが、一緒に食べると合います。
●白身魚のポワレ:いしもち(だったかな・・・)のポワレで焼き色がしっかりと着いた皮目。下にはバター風味のソースとほうれん草が敷かれていました。
少々焼き過ぎ感は否めませんが、皮目のパリパリ具合が秀逸。魚の身もキメ細かく繊細な味わいでした。軽く食べられる一品。
●クローズ・エルミタージュ 2005年 ドメーヌ・ジル・ロバン製:結構人気の作り手さんのようで、ネットで探してもあまり見つかりませんでした。崖のような急勾配に囲まれている、エルミタージュの周りのクローズ・エルミタージュ。安価ながらもなかなか美味しいものが多いアペラシオンのワインです。メインのお肉にオールマイティに合わせられるのでは・・・と思いオーダーしてみました。
かなりしっかりとしたフルーティーさと重めの味わいで気品があります。これだけで飲んでも楽しめそうなワインです。南フランス辺りの小さいシェーヴルとも合いそうです。
●サントネ 2006年 ドメーヌ・オリヴィエ製:ちょっとマイナーなブルゴーニュ南地域のアペラシオン、村名ワイン。あまり日本では見かけないアペラシオンですが、安価で気軽な値段なんどえ買いやすいですね。
やはり、南のブルゴーニュなので、アルコール感が高く、しっかりとした味わいの黒系果実に近いピノ・ノワールの味わいです。このままで飲むよりも、強めの牛肉にも合いそうなワインです。
●牛肉のマデイラ風味煮込み、野菜のポシェ添え:野菜がたっぷりと添えられた、濃厚な牛肉の煮込み料理です。牛肉が均一に、繊維が柔らかく煮込まれていて、マデイラワインの濃厚な味がついました。
かなり甘めな味の仕上がりなのですが、テリッテリで、その甘さがとても心地よいです。本当に柔らかくなった牛肉は口の中に入れるとトロリと溶けてしまいました。添えてある野菜はさっと火入れしてあり、パリパリだったり、ほっくり、シャキシャキっとした色々な食感を楽しむことが出来ます。
●キャレ・ダニョのロースト、バジルのソース添え:一見、量はすくなめに見えますが、しっかりと骨まで身が着いていますので、食べ応え十分。ロゼ色にローストしたキャレ・ダニョに軽いサラダとラタトゥイユ、そしてバジル風味のソースが添えられています。
バジル風味・・・というとイタリア料理的なイメージが強いのですが、しっかりフランス料理です。焼き加減が素晴らしく、ジューシーな仕上がり。骨の近くの身はシャリシャリ、カリカリになっていて、これまたたまりません。ラタトゥイユは細かく刻んであり、上品な味でした。
コースのデセールは4種類くらいから選ぶことが出来ます。
●ブランマンジェ、キャラメルのアイスクリーム:アーモンド粉の香りがしっかりついた、フルフルのブランマンジェに焦げ香りが心地よい、グラス・キャラメル。
かなりフルフルで柔らかめのブランマンジェですが、ちょっと心持ち硬めかなと思いました。量も少なめ。
●赤ピーマンのプリン、ヴァニラのアイスクリーム:ちょっと面白そうだったのでオーダーしてみました。赤ピーマンのピュレが入ったややクラシカルな硬めのプリン。たっぷりとキャラメルソースがかかっています。グラス・ヴァニーユはヴァニラビーンズがたっぷりと入っていて、薫り高い仕上がり。
赤ピーマン味・・・というとちょっと身構えてしまいますが、たっぷりとかかったキャラメルソースがそれを緩和しているようで、プリンと赤ピーマンのマッチングに違和感はあまりありませんでした。赤ピーマンがかなり甘く、フルーティな風味でした。私は赤ピーマンのムースなど大好きなので美味しく食べられました。
でもやはり、ピーマンの香りはあるので、野菜が苦手な方にはお勧めしません。同行者はこの野菜香がツラ過ぎて食べられないと言っていました。
●アラカルトから別注文、スフレ・オ・カフェ、ヴァニラのアイスクリーム添え:デセールが食べ足りなかったので、アラカルトからオーダー。
カフェ風味のスフレが気になったので、少々時間がかかるとのことでしたが、頂きました。オーダーすると早速泡立てている音が調理場から聞こえてきました。
熱々、フルフルでサーヴされました。真ん中をあけて、そこにグラス。ヴァニーユを入れてください、とのことでやってみました。
カフェ風味がかなり大人の味わいで、スフレの火入れ加減も全体に均一でしっかりした火入れ具合。デセール専門のお店で食べるものよりもかえって丁寧に作られていました。表面の焦げた部分とカフェの苦味が呼応しています。カフェの苦味もしっかり表現されていて、熱々の生地にグラス・ヴァニーユを入れると溶けて、カフェオレのような味わいになりました。
スフレは結構繊細な食べ物なので、すが熱々&出来立てで出るとそれだけで、興奮してしまい、わけも分からず食べてしまう場合が多いと思います。しかし、こちらは作る人の技量がしっかりと表現されていて、とても良い味のバランスのものでした。
●食後のカフェ・エスプレッソ:最後のカフェを頂き、終わりです。かなりキメ細かいフォームでイタリアンローストに近い香ばしいカフェでした。
小さいお店で、一軒家風のとても可愛いらしい店内。席数もあまり多くなく、席と席が近いのですが、あまり気になりませんでした。サーヴィスは可もなく不可もなく・・・なのですがスタッフが割りと若い方が多いので、少々気づくのが遅い部分もありました。調理場の混沌とした状態が席から聞こえてくるのでちょっと慌しいのか、皿出しは遅め。時間の余裕を持って来店することをお勧めします。味はしっかりとワインに合うようにやや濃いめになっていますし、丁寧さも感じられました。強いて言えば、コースのデセールはかなり弱いし、量少なめけど、アラカルトだと満足感があります。予約も普通に入りましたし、意外に気軽に行くことが出来ますので、また行ってみたいレストランです。(2009/5/13★4)