ベッカライカフェ リンデへの達人のクチコミ
「ライ麦パン辞典という称号を与えたい店」
頭の中でフランス語が鳴っていたりすると、ドイツ語はことごとく不協和音に響いてしまうものだから、このパン屋さんの前を何百回と通っただろうに、いつも素通りだった。でもよく考えてみると、ドイツ語の響きといっても、実はドイツ語をカタカナ表記したときの字面の悪さじゃないだろうか。フランクフルト(フランス語でフランフール)はトランジット専門だったが、ウィーン菓子が気になって、この森の都に滞在したおりドイツ語をずっと耳に入れていたのだ。深みがあって柔らかく、呼気に独特のニュアンスが生じる言葉だった。すると、そういう言語を話す人々がライ麦パンを作るのは打ってつけ以外のなにものでもなくて、さっそく店に入ってみると、あるある、たくさんのライ麦パンが行儀よく、棚の中段あたりに両手を広げて足りないくらいに並んでいる。ひと呼んで504シリーズ。これ、ただ値段が一律 504 円という意味なのだけれど、この呼び名は自分でもちょっと気に入って、以後この504シリーズをずっと追いかけようかな、と思う。第一弾は、「ネッツブロート」(ライ麦 13%)。説明書きを読むと、ライ麦なのに水分たっぷりで柔らかとあり、矛盾のように思って、つい買ってしまったのだった。表面は大火災の後のように真っ黒焦げなのも、自分の性に合っていて、こうでなくっちゃ、と思わせるものがあって、買ってよかったと食べる前から思い、切って断面をすぐに見て、また同じことを思った。「えっ、これってまるっきり、リュスティックじゃない」。やっぱり地続きの大陸なものだから、別に驚くほどのことではないのだけれど、なんだか強引に当たりくじをひいてしまったような気がした。ジューシーな生地はよく伸び、弾力があって、酸味はくっきり立って、フランスのリュスティックよりか後味が長く、余韻を噛み締めることができた。この504シリーズ、なにしろ鏡餅のように食いでがあるので、すぐにシリーズ制覇とは行かないのだけれど、通っては書き足して、いつか全貌をお伝えしたいと思う。
頭の中でフランス語が鳴っていたりすると、ドイツ語はことごとく不協和音に響いてしまうものだから、このパン屋さんの前を何百回と通っただろうに、いつも素通りだった。でもよく考えてみると、ドイツ語の響きといっても、実はドイツ語をカタカナ表記したときの字面の悪さじゃないだろうか。フランクフルト(フランス語でフランフール)はトランジット専門だったが、ウィーン菓子が気になって、この森の都に滞在したおりドイツ語をずっと耳に入れていたのだ。深みがあって柔らかく、呼気に独特のニュアンスが生じる言葉だった。すると、そういう言語を話す人々がライ麦パンを作るのは打ってつけ以外のなにものでもなくて、さっそく店に入ってみると、あるある、たくさんのライ麦パンが行儀よく、棚の中段あたりに両手を広げて足りないくらいに並んでいる。ひと呼んで504シリーズ。これ、ただ値段が一律 504 円という意味なのだけれど、この呼び名は自分でもちょっと気に入って、以後この504シリーズをずっと追いかけようかな、と思う。第一弾は、「ネッツブロート」(ライ麦 13%)。説明書きを読むと、ライ麦なのに水分たっぷりで柔らかとあり、矛盾のように思って、つい買ってしまったのだった。表面は大火災の後のように真っ黒焦げなのも、自分の性に合っていて、こうでなくっちゃ、と思わせるものがあって、買ってよかったと食べる前から思い、切って断面をすぐに見て、また同じことを思った。「えっ、これってまるっきり、リュスティックじゃない」。やっぱり地続きの大陸なものだから、別に驚くほどのことではないのだけれど、なんだか強引に当たりくじをひいてしまったような気がした。ジューシーな生地はよく伸び、弾力があって、酸味はくっきり立って、フランスのリュスティックよりか後味が長く、余韻を噛み締めることができた。この504シリーズ、なにしろ鏡餅のように食いでがあるので、すぐにシリーズ制覇とは行かないのだけれど、通っては書き足して、いつか全貌をお伝えしたいと思う。