シターラ・ダイナーへの達人のクチコミ
ナン好きにはたまらない店で、ダイナーもいいが持ち帰りもできる。回廊のような造りの2階の、人の流れに近い場所にレジ兼売り場があり、すぐ後ろにタンドール窯が設置されていて、透明な仕切り越しに、伸ばした生地を張ったり、串を操ったりする白衣の料理人の姿が見える。
この数カ月ナンの変化球ばかり追い求めてきた。虫籠は持っていないが収集家になったような気分だ。「ペシャワリナン」は新種で、とにかく頼んでみた。カシミリは、カシミール地方の意で、ペシャワリがペシャワルという都市名に由来していることはわかる。ナンの本場はインド西北からパキスタンにかけての地域であるらしく、パンジャブはもちろんカシミールも代表的な「ナンどころ」であり、ペシャワルもそのひとつに数えてよいのだろう。
20 分くらいは待った。中に具を詰めるナンは焼きに時間がかかるのだ。しかもじっくり焼き込むほどに味も良くなる。ようやく手渡され、ベンチの見付けにくい品川駅構内で、立ったままさっそく取り出し眉間に皺などを寄せて観察する。がぶっとかぶりつこうとして、回りのスーツ姿の人たちが私を珍しい生き物のように眺めているのに気づいた。
ナッツやドライフルーツ入りと説明されているとおり、実際にはカシミリナンとよく似ていた。本当は南インド料理の店だから、専門外のアイテムなのだろうが、写真を見れば一目瞭然、ペシャワリというよりシターラのナンとして極上の一品だった。
駅中なので、武蔵野から品川まで定期を利用して気軽にリピートできる(ただ品川在住者は駅を利用しない限りシャットアウト)。マッシュポテトを挟み、広島風お好み焼きのような生地でサンドし、生の香草をまぶしたマサラクルチャも上出来で、魚カレーは「インド料理にしておくのがもったいない」と変なことを言いたくなるほど上品な仕上がりだった。
バターナンはいわゆるプラタ(パラタ)で、生地にバターを練り込み、パン・オ・レザンみたいな渦巻きの形に成形されていて、生地がその切れ込み通りにほぐれる、デニッシュ的なナン。通常は全粒紛(インドではアタと呼ばれる)のみか、その比率が高い配合と思うが、この店のはかなり白っぽく、膨らみがいいし、フライパン焼きではなくタンドール焼きで仕上げている(全粒紛のみの場合は、フライパン焼きが一般的なようだ。フライパン焼き=プラタのチャパティ的解釈、タンドール焼き=プラタのナン的解釈)。
★★★★
前回のペシャワリナンで、質の高さは予見できていたものの、やはりこの店のインディアンブレッドは別格。バターたっぷりでオイリーさは控えめ、成形、焼成とも難易度が高いプラタのチェックポイントを高い次元でクリアしていて、これほどのものはちょっと他店では見つけられそうもないと思わせてくれる。
一緒にテイクアウトしたのはラムカレー。フィッシュカレーと違って、南インドの一般的な庶民の食堂の味というとおかしいのだろうが、トマト味と炒めたまねぎ味が半々くらいのバランスで、辛味がしっかりしている。塩味はかなり強め。肉の旨みがソースによく出ている。
この数カ月ナンの変化球ばかり追い求めてきた。虫籠は持っていないが収集家になったような気分だ。「ペシャワリナン」は新種で、とにかく頼んでみた。カシミリは、カシミール地方の意で、ペシャワリがペシャワルという都市名に由来していることはわかる。ナンの本場はインド西北からパキスタンにかけての地域であるらしく、パンジャブはもちろんカシミールも代表的な「ナンどころ」であり、ペシャワルもそのひとつに数えてよいのだろう。
20 分くらいは待った。中に具を詰めるナンは焼きに時間がかかるのだ。しかもじっくり焼き込むほどに味も良くなる。ようやく手渡され、ベンチの見付けにくい品川駅構内で、立ったままさっそく取り出し眉間に皺などを寄せて観察する。がぶっとかぶりつこうとして、回りのスーツ姿の人たちが私を珍しい生き物のように眺めているのに気づいた。
ナッツやドライフルーツ入りと説明されているとおり、実際にはカシミリナンとよく似ていた。本当は南インド料理の店だから、専門外のアイテムなのだろうが、写真を見れば一目瞭然、ペシャワリというよりシターラのナンとして極上の一品だった。
駅中なので、武蔵野から品川まで定期を利用して気軽にリピートできる(ただ品川在住者は駅を利用しない限りシャットアウト)。マッシュポテトを挟み、広島風お好み焼きのような生地でサンドし、生の香草をまぶしたマサラクルチャも上出来で、魚カレーは「インド料理にしておくのがもったいない」と変なことを言いたくなるほど上品な仕上がりだった。
バターナンはいわゆるプラタ(パラタ)で、生地にバターを練り込み、パン・オ・レザンみたいな渦巻きの形に成形されていて、生地がその切れ込み通りにほぐれる、デニッシュ的なナン。通常は全粒紛(インドではアタと呼ばれる)のみか、その比率が高い配合と思うが、この店のはかなり白っぽく、膨らみがいいし、フライパン焼きではなくタンドール焼きで仕上げている(全粒紛のみの場合は、フライパン焼きが一般的なようだ。フライパン焼き=プラタのチャパティ的解釈、タンドール焼き=プラタのナン的解釈)。
★★★★
前回のペシャワリナンで、質の高さは予見できていたものの、やはりこの店のインディアンブレッドは別格。バターたっぷりでオイリーさは控えめ、成形、焼成とも難易度が高いプラタのチェックポイントを高い次元でクリアしていて、これほどのものはちょっと他店では見つけられそうもないと思わせてくれる。
一緒にテイクアウトしたのはラムカレー。フィッシュカレーと違って、南インドの一般的な庶民の食堂の味というとおかしいのだろうが、トマト味と炒めたまねぎ味が半々くらいのバランスで、辛味がしっかりしている。塩味はかなり強め。肉の旨みがソースによく出ている。