ビストロ アンドラへの達人のクチコミ
私の始めての海外旅行は、ヨーロッパだった。
しかし、料理の味が思い出せない。
ANDRAの皿は間違いなく美味しかった。
が、ヨーロッパを彷彿とさせたのはその量の多さだけで、
舌の記憶を呼び起こすことはできなかった。
「やっぱり、シェアってのはいいわね。向こうじゃ考えられないから」
鴨のポワレを取り分けながら、彼女は言った。
そうだったろうか?思い出せない。
思い出せないのはそれだけではない気がした。
何を話し、何に笑い、何で喧嘩をしたのか?
見た目も味の輪郭も鮮やかなANDRAの皿と、
靄のかかったままの私の心とのコントラストは、考えようによっては残酷である。
そんな思いも、この店で時を刻んでゆくにしたがい、氷解していった。
彼女は変わらず、明るく、無邪気で、逞しかった。
私はどれだけのものを貰っただろう。「感謝」までは、私は忘れていなかったと思う。
店を出た後、2人で走った。
「ほら、早く早く!あなたが渋谷を良く知らないから、走ることになるのよ」
・・・そういえば、マッターホルンへの最終ロープウェイへは
間に合わないって言ってるのに、無理やり走らされたよなあ。
そう言いかけたが、一緒に走るのも最後かも知れなかった。
でも、陰ながら祈るようにしよう。これからも。
May the good speed , be with you.
しかし、料理の味が思い出せない。
ANDRAの皿は間違いなく美味しかった。
が、ヨーロッパを彷彿とさせたのはその量の多さだけで、
舌の記憶を呼び起こすことはできなかった。
「やっぱり、シェアってのはいいわね。向こうじゃ考えられないから」
鴨のポワレを取り分けながら、彼女は言った。
そうだったろうか?思い出せない。
思い出せないのはそれだけではない気がした。
何を話し、何に笑い、何で喧嘩をしたのか?
見た目も味の輪郭も鮮やかなANDRAの皿と、
靄のかかったままの私の心とのコントラストは、考えようによっては残酷である。
そんな思いも、この店で時を刻んでゆくにしたがい、氷解していった。
彼女は変わらず、明るく、無邪気で、逞しかった。
私はどれだけのものを貰っただろう。「感謝」までは、私は忘れていなかったと思う。
店を出た後、2人で走った。
「ほら、早く早く!あなたが渋谷を良く知らないから、走ることになるのよ」
・・・そういえば、マッターホルンへの最終ロープウェイへは
間に合わないって言ってるのに、無理やり走らされたよなあ。
そう言いかけたが、一緒に走るのも最後かも知れなかった。
でも、陰ながら祈るようにしよう。これからも。
May the good speed , be with you.