シェフ・ブーランジェさんが2006年8月に交代されたということを聴き付けてから大分経ち、ちょうど近くに立ち寄ったので行ってみました。
また、それに伴い、プチガトーも販売されることになったそうです。現在のパティシエ・杉窪章匡氏は当時“ペトロシアン”に居たフィリップ・コンティシーニ氏(現・
ペルティエの味覚ディレクター)や、パリ16区の“Jamin”(=ジャマン、2006年ミシュラン1つ星、前にジョエル・ロブションが居た)でパティシエとして修行されたそうです。
ブーランジェは若干27歳の田中真司氏。
プロデュースは浅野正己氏(元
カムシャングリッペ→現在閉店、しかしもうすぐ料理へ復帰するらしい)です。
●カンヌ@210:ブリオッシュを折り込んだような生地のパン。注文が入ってからキビ砂糖のクレームを挟んでくれます。粉:バター=100:110。
周りはパリパリィィィって感じの弾けるような食感のパートフイユテのよう。中はややしっとりで不規則な気泡があるブリオッシュのような生地で食感の対比も面白く、更に中には緩めで濃厚なキビ砂糖の緩いクレーム・パティシエール。少量なのですが、このクレームの味わいが、カルヴァドスが入っているかのような感じがするくらい芳醇な味わい。パリッ→シトッ→トロという流れがなんとも美味しい。中に行くほど水分が多くなっていきます。初めて体験する味と食感でした。あまりに美味しくて2個連食。★5
●シェーヴル:細かい魚卵のようなツブツブする生地の中央にシェーヴルがたっぷりと詰まっています。周りの生地にもフロマージュが練りこまれており、さらに表面にもパセリとフロマージュをかけて焼いてあります。
フロマージュのそのものの濃さを残しつつ、パンと上手く融合しています。フロマージュも火が通り過ぎないよう配慮されているので、食べてもたんぱく質が焦げたような嫌な感じがありません。噛み締めれば噛み締めるほど小麦粉とフロマージュの旨みが溶け合って行きました。シェーヴルが苦手な方でも食べられるのではないでしょうか。香ばしさと乳製品の旨みがあります。周りにかけて焼いてあるフロマージュは山羊フロマージュのハードタイプかなと思いました。★4.5
●キューブ・ベー:ブリオッシュ生地のようなものを四角く仕立てて焼いたもの。ベー=BはBeure(ブール)つまりバターの意味だと思われます。
ブリオッシュとパータ・ルベの間みたいな生地。焼き加減が周りカリッと香ばしく中はしっとり。小麦粉よりも多くバターを使っていると思いますが、ジワっと染み出て来ずに、口の中で小麦粉と一体化しています。芳醇な甘さ。バターが旨い!★5
●キューブ・セー:同じくキューブ型のブリオッシュのショコラ・ヴァージョン、ChocolatでC(セー)です。こちらはカカオパウダーが効いていて、ほろ苦さ炸裂。B(ベー)よりも粉っぽさがあり、やや食感にモタつきがあります。B(ベー)の方が口溶けがスムースかな。でもこのほろ苦さがとても都会的で緊張感があります。★4
●ヴァーグ・オリエンタル@260:所謂カレーパンです。中にはカレー風味がついたペイストが2種類(南瓜っぽいです)入っていて、それを薄~い折込のパータ・ルベ(クロワッサン生地)で挟んでいます。
生地の薄さったら尋常ではありません。ハラハラ・・・ハリハリ・・・と儚いパータ・ルベ。こんな薄くて軽い折込生地、見たことありません。思い切ってガブっと行きますと、中からトロ~ん&粒々っとした軽いカレー風味のペイストが優しく顔を覗かせ、ハリハリする生地の食感を損ねずに食べることができます。思わず生地の食感にポワーっとしてしまいました。カレーっぽさは控えめなので、カレーパンというか、生地の食感にびっくりです。★5
●シリンドル・ブール@160:パータ・ルベは成形が違うと食感も違うんだということを感じる一品。ブールはバターなのでプレーンなものです。パータ・ルベを筒状に仕立てたもの。
表面がパリッパリ、中はしっとりした食感の二重構造。折り込み生地ものはこれが鉄則のようで、食べていて、小さいのですが確固たる世界観があるパン。バターを食べさせるために小麦粉が存在しているかのような感覚を覚えます。普通のクロワッサンよりもしっとり部分が多くて、パリパリ部分の弾け具合がとても印象的。★5
●シリンドル・ショコラ@180:ブールと同じ構成ですが、生地にカカオパウダーが入っていて、中央にはガナッシュが細く入っています。こちらもパータ・ルベです。
ものすごーく大人っぽくなった“パン・オ・ショコラ”という印象です。カカオがかなり苦めで香り高いものを使っているようで、更に芯になっているガナッシュも甘みだけではなく酸味と苦味があります。★4
でもやっぱりいつも思うのですが、小麦粉生地カカオパウダーが入るとちょっとモタっとした食感になってしまうんですね。でもこちらはガナッシュが入っていて、ショコラの味が濃くて、カカオがしっかり主張しています。
●ドゥミ:おそらく「食パン」をイメージして作られたと思われます。かなり小さいです。クラストは薄めでパリっと、クラムは細かい魚卵のように粒々としていて、ムチッとした食感。
温めなおしてこのまま食べても何かピンと来なかったので、何か必要なのかな...と思い軽めの塩バターを付けて食べたら、あらびっくり。噛み締めると粉の旨みがバーンと出てきて、ムチムチとした食感が楽しい。でも後を引かない、引き際のいい味でした。このムッチリ感とザラっとした粗い生地が印象的でした。★4
折り込み生地好きなので、ついつい同じようなものばかり購入してしまいましたが、そう思わせるところがなくどれも違った食感と味わいで飽きずに一気に食べることができました。バターをいかに食べてもらうか、ということを考えて計算しているように感じました。
店名の“d'une rarete(デュヌ・ラルテ)”とは「類まれな」という意味だそうで、確かに店名を商品が表現しているなと改めて認識しました。以前よりも現在の方が料理としての色々な要素が感じられるので、パンを食べているというよりも一皿の料理を食べているように感じました。(2007/2/26★4→★5)
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こちらのコーヌが頂きたくて行ったのですが、4月で終わったということで非常に残念・・・しかし!クロワッサン生地を使った違う商品があるということで早速、食してみました。お店の外観がここは一体何屋さん?と一瞬自分の目を疑ってしまうような、所謂パン屋さんとは全く違います。
●一口大になったクロワッサン生地にチョコチップが挟んであるもの:★5 見た目のフイユタージュが半端ではなく(層の重なりが大変に多い)、食べる前からそそられてしまいます。一口で食べると、フイユタージュの重なりを咀嚼で感じることができます。その食感はたとえようもないくらい、素晴らしいです。私はパン・オ・ショコラが大好きなのですが、いつもショコラの部分を均等に食べることができず「どうにかならないものか」と思っていたのですが、このパンだとその悩みが一気に解消されました。適度にショコラが散らばっているので、サクサクの食感と共に、口の中で均等にショコラの風味が広がって行きます。「こんなのが食べたかったんだ!」と叫びたくなるようなパンでした。
●小さい食パン型になったショコラのパン★3.5 ●セーグル★4も頂きましたが、どれも作り手の「こだわり」が感じられるほど、一体どんな人が作ったんだろう?と思ってしまうほど美味しかったです。
しかしやはりフランス本場の味を再現した日本のブランジュリーに比べると、やや焼き加減が浅く、それにあった生地かなと思います。良い意味で日本的になったブランジュリーです。味わいが薄いというか軽い、というのが特徴です。ワインでもかなり軽い赤やイタリアの白ワインには合いそうですね。(2004/7/14★4)
また、それに伴い、プチガトーも販売されることになったそうです。現在のパティシエ・杉窪章匡氏は当時“ペトロシアン”に居たフィリップ・コンティシーニ氏(現・ペルティエの味覚ディレクター)や、パリ16区の“Jamin”(=ジャマン、2006年ミシュラン1つ星、前にジョエル・ロブションが居た)でパティシエとして修行されたそうです。
ブーランジェは若干27歳の田中真司氏。
プロデュースは浅野正己氏(元カムシャングリッペ→現在閉店、しかしもうすぐ料理へ復帰するらしい)です。
●カンヌ@210:ブリオッシュを折り込んだような生地のパン。注文が入ってからキビ砂糖のクレームを挟んでくれます。粉:バター=100:110。
周りはパリパリィィィって感じの弾けるような食感のパートフイユテのよう。中はややしっとりで不規則な気泡があるブリオッシュのような生地で食感の対比も面白く、更に中には緩めで濃厚なキビ砂糖の緩いクレーム・パティシエール。少量なのですが、このクレームの味わいが、カルヴァドスが入っているかのような感じがするくらい芳醇な味わい。パリッ→シトッ→トロという流れがなんとも美味しい。中に行くほど水分が多くなっていきます。初めて体験する味と食感でした。あまりに美味しくて2個連食。★5
●シェーヴル:細かい魚卵のようなツブツブする生地の中央にシェーヴルがたっぷりと詰まっています。周りの生地にもフロマージュが練りこまれており、さらに表面にもパセリとフロマージュをかけて焼いてあります。
フロマージュのそのものの濃さを残しつつ、パンと上手く融合しています。フロマージュも火が通り過ぎないよう配慮されているので、食べてもたんぱく質が焦げたような嫌な感じがありません。噛み締めれば噛み締めるほど小麦粉とフロマージュの旨みが溶け合って行きました。シェーヴルが苦手な方でも食べられるのではないでしょうか。香ばしさと乳製品の旨みがあります。周りにかけて焼いてあるフロマージュは山羊フロマージュのハードタイプかなと思いました。★4.5
●キューブ・ベー:ブリオッシュ生地のようなものを四角く仕立てて焼いたもの。ベー=BはBeure(ブール)つまりバターの意味だと思われます。
ブリオッシュとパータ・ルベの間みたいな生地。焼き加減が周りカリッと香ばしく中はしっとり。小麦粉よりも多くバターを使っていると思いますが、ジワっと染み出て来ずに、口の中で小麦粉と一体化しています。芳醇な甘さ。バターが旨い!★5
●キューブ・セー:同じくキューブ型のブリオッシュのショコラ・ヴァージョン、ChocolatでC(セー)です。こちらはカカオパウダーが効いていて、ほろ苦さ炸裂。B(ベー)よりも粉っぽさがあり、やや食感にモタつきがあります。B(ベー)の方が口溶けがスムースかな。でもこのほろ苦さがとても都会的で緊張感があります。★4
●ヴァーグ・オリエンタル@260:所謂カレーパンです。中にはカレー風味がついたペイストが2種類(南瓜っぽいです)入っていて、それを薄~い折込のパータ・ルベ(クロワッサン生地)で挟んでいます。
生地の薄さったら尋常ではありません。ハラハラ・・・ハリハリ・・・と儚いパータ・ルベ。こんな薄くて軽い折込生地、見たことありません。思い切ってガブっと行きますと、中からトロ~ん&粒々っとした軽いカレー風味のペイストが優しく顔を覗かせ、ハリハリする生地の食感を損ねずに食べることができます。思わず生地の食感にポワーっとしてしまいました。カレーっぽさは控えめなので、カレーパンというか、生地の食感にびっくりです。★5
●シリンドル・ブール@160:パータ・ルベは成形が違うと食感も違うんだということを感じる一品。ブールはバターなのでプレーンなものです。パータ・ルベを筒状に仕立てたもの。
表面がパリッパリ、中はしっとりした食感の二重構造。折り込み生地ものはこれが鉄則のようで、食べていて、小さいのですが確固たる世界観があるパン。バターを食べさせるために小麦粉が存在しているかのような感覚を覚えます。普通のクロワッサンよりもしっとり部分が多くて、パリパリ部分の弾け具合がとても印象的。★5
●シリンドル・ショコラ@180:ブールと同じ構成ですが、生地にカカオパウダーが入っていて、中央にはガナッシュが細く入っています。こちらもパータ・ルベです。
ものすごーく大人っぽくなった“パン・オ・ショコラ”という印象です。カカオがかなり苦めで香り高いものを使っているようで、更に芯になっているガナッシュも甘みだけではなく酸味と苦味があります。★4
でもやっぱりいつも思うのですが、小麦粉生地カカオパウダーが入るとちょっとモタっとした食感になってしまうんですね。でもこちらはガナッシュが入っていて、ショコラの味が濃くて、カカオがしっかり主張しています。
●ドゥミ:おそらく「食パン」をイメージして作られたと思われます。かなり小さいです。クラストは薄めでパリっと、クラムは細かい魚卵のように粒々としていて、ムチッとした食感。
温めなおしてこのまま食べても何かピンと来なかったので、何か必要なのかな...と思い軽めの塩バターを付けて食べたら、あらびっくり。噛み締めると粉の旨みがバーンと出てきて、ムチムチとした食感が楽しい。でも後を引かない、引き際のいい味でした。このムッチリ感とザラっとした粗い生地が印象的でした。★4
折り込み生地好きなので、ついつい同じようなものばかり購入してしまいましたが、そう思わせるところがなくどれも違った食感と味わいで飽きずに一気に食べることができました。バターをいかに食べてもらうか、ということを考えて計算しているように感じました。
店名の“d'une rarete(デュヌ・ラルテ)”とは「類まれな」という意味だそうで、確かに店名を商品が表現しているなと改めて認識しました。以前よりも現在の方が料理としての色々な要素が感じられるので、パンを食べているというよりも一皿の料理を食べているように感じました。(2007/2/26★4→★5)
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こちらのコーヌが頂きたくて行ったのですが、4月で終わったということで非常に残念・・・しかし!クロワッサン生地を使った違う商品があるということで早速、食してみました。お店の外観がここは一体何屋さん?と一瞬自分の目を疑ってしまうような、所謂パン屋さんとは全く違います。
●一口大になったクロワッサン生地にチョコチップが挟んであるもの:★5 見た目のフイユタージュが半端ではなく(層の重なりが大変に多い)、食べる前からそそられてしまいます。一口で食べると、フイユタージュの重なりを咀嚼で感じることができます。その食感はたとえようもないくらい、素晴らしいです。私はパン・オ・ショコラが大好きなのですが、いつもショコラの部分を均等に食べることができず「どうにかならないものか」と思っていたのですが、このパンだとその悩みが一気に解消されました。適度にショコラが散らばっているので、サクサクの食感と共に、口の中で均等にショコラの風味が広がって行きます。「こんなのが食べたかったんだ!」と叫びたくなるようなパンでした。
●小さい食パン型になったショコラのパン★3.5 ●セーグル★4も頂きましたが、どれも作り手の「こだわり」が感じられるほど、一体どんな人が作ったんだろう?と思ってしまうほど美味しかったです。
しかしやはりフランス本場の味を再現した日本のブランジュリーに比べると、やや焼き加減が浅く、それにあった生地かなと思います。良い意味で日本的になったブランジュリーです。味わいが薄いというか軽い、というのが特徴です。ワインでもかなり軽い赤やイタリアの白ワインには合いそうですね。(2004/7/14★4)